原則閉鎖も“骨抜き”だった 全柔連コロナ感染計12人に

[ 2020年4月12日 22:19 ]

全日本柔道連盟の事務局が入る東京都文京区の講道館
Photo By 共同

 全日本柔道連盟(全柔連)は12日夜、東京都文京区の講道館にある事務局に勤める男性職員2人、女性職員1人の計3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。同日昼ごろには、実務トップの中里壮也専務理事(62)の感染も発表。12日だけで新たに4人の感染が判明し、のべ人数は12人となった。

 全柔連は3月30日から事務局を原則閉鎖したが、翌31日には新型コロナウイルス感染症対策委員会と、延期が決まった全日本選手権の実行委員会が開かれた。当日は中里専務理事を含む複数の幹部のほか、多くの事務局職員が出勤。「原則閉鎖」は事実上“骨抜き”となっていた実態があり、クラスター(感染者集団)化を助長する一因になっていた可能性がある。

 中里氏を含む職員数は39人で、一時でも発熱等の症状があった職員数は26人(陽性者12人を含む)であることも発表した。他にも6人がPCR検査の結果を待っており、さらに感染者数が増える可能性がある。

 全柔連では今月15日に常務理事会が予定されており、延期となった東京五輪の代表内定の取り扱いなどが審議される。職員の約3分の1が新型コロナウイルスに感染する非常事態の中、今後の事務局運営を含め、支障が生じるのは必至の状況となった。

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