水谷と「卓球ロボ」が夢のラリー対決 五輪メダリスト驚き「ここまで精度が高いとは」

[ 2017年10月3日 05:30 ]

オムロンが開発した卓球コーチロボット「フォルフェウス」の前でポーズをとる水谷隼
Photo By スポニチ

 リオデジャネイロ五輪卓球男子団体銀メダル・シングルス銅メダルの水谷隼(28=木下グループ)が2日、きょう3日から6日まで千葉・幕張メッセで行われる最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC(シーテック) JAPAN 2017」のオムロンブースを訪れ、世界最初の卓球コーチロボット「フォルフェウス(FORPHEUS)」と夢の“ラリー対決”を行った。サーブを繰り出しスマッシュにも対応する新型「フォルフェウス」の実力に驚きの声をあげた。「フォルフェウス」は「CEATEC JAPAN 2017」の期間中、一般に公開される。

 対決は笑顔で始まった。ギネス世界記録にも認定された世界初の卓球コーチロボットと、日本卓球個人史上初の五輪メダリストの“世紀の競演”。緊張の面持ちで登場した水谷に進化した4代目「フォルフェウス」は新機能「コミュニケーション機能」でごあいさつ。「後でサイン下さい」という「フォルフェウス」から発せられた女性の声に水谷も驚いた。

 それでも水谷は「きょうは倒す気で来ました。全力でぶつかりたい」と気合十分。台の前にスタンバイすると「フォルフェウス」が水谷をスキャンし、プレーを開始。まずは「フォルフェウス」が「よい笑顔ですね。これからサーブ行きますよ」と声をかけ「トスロボット」からのトスを見事にサーブ。新機能「サーブ機能」を見せつけた。

 次は水谷が実力を見せつけた。ラリーが続くと「フォルフェウス」の新機能「スマッシュ対応」の実力を図るべく強烈なスマッシュをお見舞い。さすがに当てただけで返すことはできなかった「フォルフェウス」に2度目は手加減してスマッシュ、レシーブさせる優しさも見せた。

 相手の実力を判断して強度を変える「フォルフェウス」とのラリーは徐々に力強さを増しリオ五輪の48回を軽く超えた。最後はMCの合図で終了したが「厳しいコースにサーブも来たし、ラリーはどんどんレベルが上がった。ミスする気がしない。ここまで精度が高いとは思わなかった」と脱帽した。

 コーチロボットとしての「フォルフェウス」の可能性に関しては「回転もつけて欲しいですね。これから進化していけば、卓球選手のいい練習になるかもしれない。僕が敗れるようなことがあれば自腹で購入したい」と期待を寄せた。コミュニケーションに関しても「対戦中にほめてくれる。声もかわいいし、やってて楽しかった」と笑顔。「フォルフェウス」に「きょうはパンツはいていますか」と聞かれると苦笑いで「試合じゃないんではいてます!」と回答した。

 「フォルフェウス」はオムロンのコア技術「センシング&コントロール+Think」の進化と「人と機械の融和」をわかりやすく紹介するために開発。水谷も「そんな未来は素晴らしいですよね。相乗効果で卓球をする人も増えてくれたらいいですね」と語った。

 水谷はあす4日からマレーシアでT2アジア太平洋リーグラウンド5に参戦する。最後は「フォルフェウス」に銅メダルを贈呈し、「自分のリオでの銅メダルもあって、次は東京で金を一緒に目指そうという気持ちを込めました」と自身も成長を誓っていた。

 ≪「人と機械の融和」に向けた未来体験できるコーナーも≫「CEATEC JAPAN 2017」のオムロンブースでは「フォルフェウス」の展示以外にも「人と機械の融和」に向けた未来を体験できるコーナーを設けている。「ファクトリーオートメーション」コーナーでは人と機械が一緒に働く「未来の工場」を再現する。「ヘルスケア」コーナーでは人の状況に応じた治療などを提供する「未来のパーソナライズ医療サービス」を紹介。「モビリティ」コーナーではドライバーの状態に合わせ安全に移動できる「未来の自動運転」体験を実施する。【PR】

続きを表示

この記事のフォト

2017年10月3日のニュース