38歳・安美錦は元気!安室引退に勘違い「えっ、俺が?」 あるぞ最年長十両V&再入幕

[ 2017年9月22日 05:30 ]

大相撲秋場所12日目   ○安美錦―大成道● ( 2017年9月21日    両国国技館 )

<秋場所12日目>大成道(左)を突き落としで破る安美錦
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 38歳の十両・安美錦が、新十両の大成道を退けて勝ち越しを決め、来場所の最年長再入幕に大きく前進した。優勝争いでも4敗で首位に並び、戦後最年長の十両Vも視界に入ってきた。

 最年長関取は肩で息をしながらも笑顔で支度部屋に引き揚げてきた。「勝ち越しはうれしい。若いのに負けないよう、気持ちを盛り上げていった」。この日、通算出場1654回で史上6位の高見山に並んだ東十両2枚目の安美錦が8勝目。来場所の幕内復帰に大きく前進した。

 同郷・青森県出身の14歳年下、大成道に動き負けなかった。一度押し込み、攻めきれないとみると、引きながら土俵上を回りに回った。最後はこん身の突き落とし。「勝ち越しが大前提だから。そこはクリアできた」と胸を張った。来場所の番付発表を39歳0カ月で迎える大ベテランが幕内復帰となれば、昭和以降では土佐ノ海の38歳6カ月を抜き最年長再入幕となる。

 “土俵際”からの復活だ。昨年夏場所の2日目、栃ノ心戦で左アキレス腱を断裂。名古屋場所は全休するしかなかった。翌秋場所で復帰も、番付は西十両10枚目まで落ちた。00年初場所から守ってきた関取の座が危なくなり、引退の可能性すらあった。しかし、患部の不安を抱えながら8勝7敗でしのぎ、そこから番付を少しずつ上げてきた。そして今場所は4敗で十両トップに並び、もう一つの年長記録も見えてきた。優勝すれば87年名古屋場所を36歳3カ月で制した舛田山を抜き、戦後最年長記録を更新することになる。

 勝ち越して口の方も滑らかだった。歌手の安室奈美恵の引退報道を「安」「引退」に反応して「えっ、俺が引退?言ってないよ」と早とちりしたと苦笑いで話した。7月には第3子となる男の子も誕生し、発奮材料も増えた。再入幕をより確実にするためにも、残り3日、おじさん関取が力を振り絞る。

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2017年9月22日のニュース