サンウルブズ 歴史的2勝目、最終戦で昨季超え 来季へ光明

[ 2017年7月16日 05:30 ]

スーパーラグビー最終節   サンウルブズ48―21ブルーズ ( 2017年7月15日    秩父宮 )

<サンウルブズ・ブルーズ>後半18分 モールを押し込み逆転の認定トライを奪いガッポーズする内田(右)、ブリッツ(左から2人目)ら喜ぶサンウルブズフィフティーン
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 サンウルブズは今季最終戦でブルーズ(ニュージーランド)に48―21で快勝し、2勝13敗で総勝ち点12、昨季から1つ上げる全体17位(18チーム)で2季目のシーズンを終えた。1試合8トライ、48得点、3トライ以上リードしたボーナス点獲得は、いずれも2季目で初めての記録的な勝利。2年連続の13敗で大きく負け越したが、3年目の来季に光が差す勝利で締めくくった。

 ラストゲームで今季のうっぷんを全て晴らした。14―21で折り返した後半は得点を与えることなく、同国代表経験者8人を含む相手に6トライの猛攻で圧倒。最高気温33度、スタンドでうちわが揺れる中、選手たちは力強くハイタッチを交わし合った。

 ゲーム主将のブリッツは「23人全員が心を込めたプレーができた。そこに実行力が付いてきた。1週間、強度を上げた練習でディフェンスの強化にもつながった」と言った。

 前半12分までに2トライを許す展開。典型的な負けパターンだったが、粘り強く連係の高まったディフェンスで我慢した。同38分にクイックスローからのカウンター攻撃でSH内田がトライ。後半は18分に12人モールで逆転の認定トライを奪うなど、やることなすこと全てがはまった。フィロ・ティアティア・ヘッドコーチ(HC)は「運も傾いたがプランがあるからこそだ」と語った。

 ジェイミー・ジョセフHCが率いる日本代表と歩調を合わすように、キックを攻撃の主体としてきたサンウルブズ。しかし、この日は「(相手が)バテるまでボールを動かそうと」(内田)、戦術を微調整した。前半はマイボール継続を徹底し、2トライにキックは絡まなかった。逆に暑さで相手の足が止まった後半は6本中3トライにキックが絡んだ。やみくもに蹴らず、賢く攻める。今後の日本代表にも進むべき道を示した。

 渡瀬裕司CEOは「継続性が大切」とし、来季が2年契約の2年目となるティアティアHCを続投させる方針を示した。「また(来季)再会できるのが楽しみだ」。負けが込んでもポジティブ思考を貫いた指揮官は、希望に満ちた表情で締めくくった。

 ▽来季のスーパーラグビー 参加18チームから15チームに縮小され、サンウルブズは南アフリカ地区からオーストラリア地区に再編される。レギュラーシーズンの試合数は15から16に1試合増。同地区の他4チームとホーム&アウェーで計8試合、他地区(ニュージーランド、南アフリカ)の5チーム中4チームとホームで4試合、アウェーで4試合の計8試合を行う。

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2017年7月16日のニュース