“蝶々夫人”別所キミヱ「サンキュー」39個の蝶々で感謝

[ 2016年12月6日 05:30 ]

「FOR ALL 2016」表彰式 ( 2016年12月5日    東京ドームホテル )

スポーツニッポンフォーラム「FOR ALL2016」受賞の喜びを語る別所スミエ
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 「サンキューの気持ちを込めて」と39個の蝶々を髪に着けて臨んだ別所は表彰式の前から緊張気味だったが、いざ壇上に登場すると「こんな名誉ある賞を頂けるなんて生きていてよかった。伊調選手の横にいて胃腸が悪くなるぐらい緊張しました」「バタフライ・マダムとしていろいろなところで声を掛けてもらえるようになったけど、スーパーで2割引きの品が買えなくなってしまった」などとジョークを連発して会場を沸かせた。

 42歳の時に腰骨の腫瘍(仙骨巨細胞腫)を切除する手術を2度受け、車いすでの生活を余儀なくされた。それでも持ち前の前向きな姿勢を忘れず、リハビリを兼ねて45歳で車いす卓球に挑戦。蝶々の髪飾りはもともと用具提供を受けた卓球用品メーカー「バタフライ」の宣伝を手伝うために着け始めたが、同時に「球がひらひらと舞って相手コートに落ちるように」との思いも込めている。リオでは1勝1敗で1次リーグを突破。惜しくも準々決勝で敗れベスト4は逃したものの、今月8日に69歳になるおばあちゃんとは思えない軽快な動きで観客を驚かせた。

 72歳で迎える4年後の東京でも活躍が期待されるが「やるとなれば一つ一つクリアしなければいけないことがたくさんあるし軽々しく挑戦するとは言えない。それだけパラリンピックに対する思いが強いんですよ」と「パラ愛」を強調していた。

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2016年12月6日のニュース