【砂村光信の目】“多国籍軍”サンウルブズ、組織として機能せず

[ 2016年4月17日 09:39 ]

チーターズの攻撃に耐えるサンウルブズ・大野(中央左)

スーパーラグビー第8節 サンウルブズ17―92チーターズ

(4月15日 ブルームフォンティーン)
 サンウルブズというチームの難しさに、日本代表ではなく「日本人選手が一番多い多国籍軍」という面がある。日本代表のエディー・ジョーンズ前HCは「何のために、誰のために戦うのか」と代表のプライドを強調してチームをつくるのがうまかったが、サンウルブズにはそのようなよりどころがない。地域同士にライバルの歴史があり、まとまりやすい他のSRのチームとも違う。

 ケガ人が多く、先発に日本出身選手が6人だけの構成はまさに「多国籍軍」。だから、前半20分すぎに3―33となった時点で全く粘れなかった。つまらないミスや、しなくてもいい反則が多かった。外国出身選手が多いバックスは相手に回させて外で止めようとしたが前へ出られず、結局は外で抜かれていた。FWがディフェンスで前へ出られず、内側で突破される場面も目立った。前半からこれが起きているのだから、原因は体力的なものではなくメンタル面だろう。組織として機能していないと言える。

 次戦の相手ジャガーズは同じ初参戦ながらアルゼンチン代表主体でまとまりがある。ホームの応援を受けることで、サンウルブズの選手には日本を代表するチームという意識で戦ってほしい。(元U―23日本代表監督)

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2016年4月17日のニュース