羽生 難度上げ今季金締め!サルコーとトーループ4―3回転完璧

[ 2016年3月29日 05:30 ]

公式練習で調整する羽生

 フィギュアスケートの世界選手権は30日に米マサチューセッツ州ボストンで開幕。2季ぶりの金メダルを狙う羽生結弦(ゆづる、21=ANA)は28日、試合会場で公式練習を行った。フリーで演技後半に跳んでいたトーループの4―3回転をサルコーとトーループの4―3回転にチェンジ。世界最高得点をマークした時よりも難度を上げ、充実の今季を締めくくる。

 確かな手応えを感じながら、羽生が4回転ループへの挑戦を断念した。「ループを入れたプログラムを、通しでノーミスできるくらいにはきた」。自信はあるが、史上初の4回転ループ成功は、優先順位のトップにはない。一番求めているものは「プログラムとしてのクオリティー」だった。

 1月の欧州選手権で昨季世界王者フェルナンデス(スペイン)が羽生に次ぐ合計300点超えを達成し、2月の四大陸選手権ではチャン(カナダ)がフリーで200点を上回った。「いかに高難度でいい演技をするか、というのが凄く大事なシーズンだと思っている」。4回転ループを入れた時の確率を分析し、世界選手権では難度と完成度のさらなる融合を図る。

 今季はフリーの演技後半にトーループの4―3回転を跳んでいた。今大会はサルコーとトーループの4―3回転に進化する。ジャンプの基礎点も0・22点上がり、世界記録更新も視野に入る。試合会場で行った練習では完璧に決めた。

 「本当にいい状態でこられた。試合に集中して自分をコントロールできたらなと思う」。フィギュア新時代を切り開いた今季の締めくくりには黄金の輝きがふさわしい。

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