大丈夫?サンウルブズぐだぐだ始動 34人中集まったのは26人

[ 2016年2月4日 05:30 ]

チーム初集合し、シーズンの成功を祈って恵方巻きを食べるサンウルブズの(手前から)木津、真壁、垣永、マーク・ハメット・ヘッドコーチ、田村、立川、ピシ

 ラグビーの世界最高峰リーグ「スーパーラグビー(SR)」に日本から参戦するサンウルブズが3日、都内のホテルでキックオフミーティングを行い、チームが始動した。ただ、在籍する選手34人のうち、この日集まったのは26人だけ。肝心のコーチングスタッフも発表されることなく、ミーティングでは自己紹介などに終始。27日の開幕ライオンズ戦(秩父宮)まで4週間を切る中、あらためてチーム運営の準備不足が浮き彫りとなった。

 ようやくかなったチーム初集合。節分にちなんでマーク・ハメット・ヘッドコーチ(HC)と立川ら6選手がテレビカメラの前で恵方巻きを食べるパフォーマンスを披露した。「シーズンの成功を願って食べる」と宣言後、名店「銀座久兵衛」の逸品を頬張ったニュージーランド出身の指揮官は「人生で最高の寿司」と笑顔を見せたが、暗い見通しが浮かび上がっている。

 集まった選手は34人中26人。初集合でいきなり足並みが乱れた。1月24日のトップリーグ決勝に進出したパナソニックと東芝に所属する選手に対して「コンディション調整のため」に合流延期を認めながら、30日の入れ替え戦に出場したNECの田村らは合流。チーム広報の説明も、つじつまの合わない状況を解きほぐす説得力はなかった。

 報道陣シャットアウトで行われたキックオフミーティングでは、選手と実質初対面となるハメットHCが自己紹介。19歳と17歳の愛娘の写真を披露して場を和ませたという。ただ、チームの目標や戦術など、根幹部分の言及はなし。この日から3日間かけて指揮官が全選手と個人面談を行うというが、15年W杯代表の木津も「ラグビーのことは全然話していないですね」と戸惑いを隠せなかった。

 ミーティングの場にはコーチングスタッフも勢ぞろいし、一人ずつ自己紹介をしながら「(発表用の)紙はできているが、最終的な契約が終わってない」として正式発表はなし。8日から愛知県豊田市で始まる合宿も、5日前のこの日夜にようやく公開日が発表になるなど、報道陣の間でも不満がくすぶっている。

 参入1年目の今季、苦戦必至の状況で、それを支えるべき運営サイドも後手に回ったまま。空前のラグビーブームを引き継ぐチームが、嵐の船出を迎えている。

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2016年2月4日のニュース