中村が3度目の世界一 海老沼は3回戦敗退、4連覇ならず

[ 2015年8月25日 21:21 ]

柔道の世界選手権女子52キロ級で、ルーマニア選手(下)を破り優勝した中村美里

 柔道の世界選手権第2日は25日、カザフスタンのアスタナで男女各1階級が行われ、女子52キロ級の中村美里(三井住友海上)が決勝で昨年2位のアンドレア・キトゥ(ルーマニア)に優勢勝ちし、2009、11年大会に続く3度目の優勝を果たした。

 中村は1回戦から3試合連続で一本勝ちするなど順調に勝ち上がった。決勝も攻勢に出てキトゥに指導が与えられ、優勢勝ちした。日本女子で3度の世界一は、7度の谷亮子、4度の阿武教子に次ぐ3人目。

 男子66キロ級で4連覇を目指した海老沼匡(パーク24)は3回戦で60キロ級の元世界王者、リショド・ソビロフ(ウズベキスタン)に大内返しで一本負けして敗退した。高市賢悟(東海大)も1回戦で敗退。安バウル(韓国)が初優勝した。

 日本は女子が第1日の銀と銅を合わせてメダル3個を獲得。男子は2日間で銅メダル1個と苦しいスタートになった。

 ▼中村美里の話 世界選手権で優勝したという実感はなく、全体的に楽しめた。以前と比べて新しい気持ちで闘えた。ここでの優勝は来年の五輪につながる。表彰台の一番上はいいなと思った。

 ▼南條充寿・日本女子監督の話(中村)美里には朝から「足技を絶対に止めるなよ」と言っていた。美里らしい柔道で勝った。復帰当初は柔道になっていなかったが、よく我慢してここまで頑張った。さらに完成度を高めてほしい。

 ▼海老沼匡の話 1回戦から何かがずれていて、最後まで修正し切れなかった。勝ち急ぎ、心に余裕がなかった。今回負けたことで、ちゃんと挑戦者になれる。ここからもっと強くなる。立ち止まっている暇はない。

 ▼高市賢悟の話 勝てると思ってコーチも代表に選んでくれたから、期待に応えられず悔しい。何かが足りない。しっかり考え直さなければ、いつまでたってもメダルに届かない。(リオ五輪出場は)自分では厳しいと思う。

 ▼井上康生・日本男子監督の話 代表2人の66キロ級でメダルにも届かず、非常に残念だ。海老沼の目標はあくまで五輪の金メダル。敗因を分析し、来年は王座を奪回したい。(軽量2階級で優勝を逃し)これが現実だ。(共同)

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