新国立の完成前倒し要請 20年1月に、IOC副会長

[ 2015年8月25日 13:21 ]

 国際オリンピック委員会(IOC)のコーツ副会長が25日、東京都内で遠藤利明五輪相と会談し、2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとして政府が同年4月の完成を目指す新国立競技場について、五輪前に設備や運営をテストする期間を確保するため、完成時期を1月に前倒しするよう要請した。

 遠藤五輪相は会談後、「ぎりぎり詰めて4月。施工業者に頼むにしても、どこまでできるか分からない」と語ったが、政府は対応を迫られそうだ。

 コーツ副会長は会談で「テスト大会の実施などで、全てを開会式までに試せる十分な時間を取って競技場が大会組織委員会に引き渡されることを希望している」と伝えた。旧計画で8万人を予定していた収容人数については「IOCは8万人を要求しているわけではない」と述べた。

 政府はコスト膨張で白紙撤回に追い込まれた旧計画に代わる新たな整備計画を今月中にも策定し、総工費の上限や工期を盛り込む。

 会談には組織委の森喜朗会長も出席した。コーツ副会長は、東京五輪の準備状況を監督するIOCの調整委員会で委員長を務める。

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2015年8月25日のニュース