錦織 昨年決勝再現で連覇へ弾みだ、入念調整「いい試合を」

[ 2015年4月23日 05:30 ]

練習後スペインのファンにサインする錦織

男子テニス バルセロナ・オープン

(4月22日 スペイン・バルセロナ)
 世界ランキング5位で第1シードの錦織圭(25=日清食品)は23日の3回戦で世界31位のサンティアゴ・ヒラルド(27=コロンビア)と対戦することになった。優勝した昨年の決勝でも対戦し、6勝1敗と勝ち越している相手と1年ぶりの再戦となる。錦織は22日は試合がなく、会場内のコートで練習を行った。第2シードのラファエル・ナダル(28=スペイン)はニコラス・アルマグロ(29=スペイン)を下して3回戦に進んだ。

 小雨でも錦織は集中した表情でボールを追った。まずはデ杯日本代表のチームメートを相手に迎えた試合形式の練習。今月からバルセロナ郊外に拠点を移した内山靖崇(22=北日本物産)と熱のこもった練習を続けた。

 その後はダンテ・ボッティーニ・コーチの球出しでリターンやストロークを確認。今季クレー初戦となった前日の試合後に「まだまだ直さないといけないところはある」と語っていただけに、試合のないこの日は絶好のチャンスとばかりに課題修正に時間を費やした。

 3回戦は昨年の決勝と同じくヒラルドとの対戦になった。「去年は決勝だったのに3回戦で当たるのは不思議な気分。しっかり準備して、またいい試合をしたい」という錦織。相手はコート別の勝率でクレー(・527)が最も高いクレー巧者。2回戦をフルセットで勝ち上がったヒラルドは「錦織は素晴らしい選手だが勝つ自信はある」とリベンジに意欲を見せた。

 錦織は前日の試合後、欧州CLのバルセロナ―パリSG戦を観戦に出かけた。8万超の観衆で埋まったカンプノウの雰囲気やブラジル代表FWネイマールのゴール2発を堪能。優勝した昨年もサッカー観戦に出かけており、オンとオフのメリハリがコート内での集中力の源だ。「おいしいパエリヤもあるし、街並みもきれい。ツアーの中でも3本の指に入る」とお気に入りのバルセロナ。この日はネイマールがラファエル・ナダル(スペイン)の試合を観戦に訪れるなど、大会にも華やいだ雰囲気が漂う。連覇を見据える錦織の戦いはここから厳しさを増していく。

 ▼昨年のバルセロナ・オープン決勝 当時世界ランク17位だった錦織は同65位のヒラルドと対戦。1時間13分で6―2、6―2のストレートで圧倒してツアー5勝目、クレーコート初優勝を達成。スペイン勢が過去11年間タイトルを独占してきた壁を打ち破り、アジア勢として初めて王者に輝いた。「伝統ある大会で結果を残せてうれしい。クレーコートの苦手意識はなくなったと思う」と喜んだ。

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2015年4月23日のニュース