白鵬 次なる目標は“父超え”V36…批判騒動どこ吹く風

[ 2015年2月12日 05:30 ]

目標の数字を書いた色紙を披露する白鵬

 NHK福祉大相撲が11日、東京・両国国技館で行われた。初場所で単独史上最多となる33度目の優勝を飾った横綱・白鵬(29=宮城野部屋)が力士インタビューのコーナーに登場。初場所後には勝負判定への不満から審判部を公然と批判した問題を起こしたものの、次なる目標として“優勝36度”を掲げるなど既に視線は春場所(3月8日初日、大阪市ボディメーカーコロシアム)を捉えていた。

 もう、心は前を向いていた。国技館に駆けつけた4358人のファンが見つめる中、白鵬は壇上に登場。インタビューの冒頭でV33の実感について問われると「次の大阪で凄く感じるんじゃないかと思います。春場所は年1回なので待ちに待った方がお祝いしてくれる。そこであらためて33回優勝したんだという実感が湧くんじゃないかな」と語るなど気分はすっかり“春場所モード”だった。

 21日にこの日のもようを放送するNHKの配慮もあり、インタビュアーが審判批判騒動に触れることはなかった。しかし、いまだにバラエティー番組でしか謝罪の言葉を口にしておらず、一部の相撲ファンや協会内部からの不満をぬぐい切れていない状況。それでも、今後に向けては「33回優勝したからあとは伸び伸びと」と述べ、次なる目標として「36V」と手渡されたフリップに記した。モンゴル相撲の大横綱だった父・ムンフバトさんが現役時に6度の優勝を飾っており「モンゴルは年1場所。(日本は年6場所であるため)36回優勝を目指して頑張りたい」と偉大な父に肩を並べることを宣言した。

 来月8日に初日を迎える春場所で目指す相撲については双葉山が極めたとされる「後の先」の立ち合い。「富士山で例えると、ふもとにいるのが大関。てっぺんにいるのが横綱。富士山の上にもう1つ富士山があって、そこに“後の先”がある」。

 インタビューでは自らの夢を熱く語った一方で、引き揚げてきた支度部屋では8日の大相撲トーナメントに引き続いて報道陣に背を向けて髪を結い直して最後まで質問を一切、寄せ付けず。横綱の中では騒動は既に完結済みだった。

続きを表示

この記事のフォト

2015年2月12日のニュース