錦織に“殿堂手形” 師匠に続け!CEO「4大大会優勝なら」

[ 2015年2月12日 05:30 ]

国際テニス殿堂から贈られた指輪を着け、錦織圭(右)と写真に納まるマイケル・チャン氏

 米テネシー州メンフィスで行われている男子テニスのメンフィス・オープンに出場している世界ランク5位で第1シードの錦織圭(25=日清食品)が10日、国際テニス殿堂のトッド・マーティン最高経営責任者(CEO)から将来の殿堂入り有力候補としてお墨付きをもらった。実現には4大大会制覇などハードルは高いが、日本人初の殿堂入りへ背中を押された。前身の全米室内選手権から3連覇を狙う錦織は11日夕(日本時間12日朝)に初戦となる2回戦で世界165位のライアン・ハリソン(22=米国)と対戦する。

 錦織が殿堂入りへの足がかりを得る。国際テニス殿堂は10日に大会会場で、08年に殿堂入りを果たしている錦織のコーチ、マイケル・チャン氏(42)に記念の指輪を贈呈した。緑色の宝石が埋め込まれた豪華なリングをうらやましそうに見つめた錦織は「いつもサポートしてくれて感謝している。おめでとう」と祝辞を述べ、記念写真に一緒に納まった。

 25歳の錦織にも日本人で初めての殿堂入りの期待がかかる。殿堂は1954年に米ロードアイランド州のニューポートに設立され、当初は米国選手だけが対象だったが、テニスの国際化で75年から門戸を開放した。殿堂入り選手はマッケンロー(米国)、ボルグ(スウェーデン)、ナブラチロワ(米国)ら男女合わせて240人。殿堂のマーティンCEOは「圭はこの1年間で大きな衝撃を与えた」と錦織の成長を認め「4大大会優勝などチャン氏が見せたような活躍を果たせば十分に可能性はある」と殿堂候補生として期待を寄せた。

 全米室内選手権から今年メンフィス・オープンとして生まれ変わった大会はチャン氏にとっても思い出深い。88年に15歳だったチャン氏がプロデビューを飾った舞台で97年に優勝。「記憶に残る大会の一つ。16年も続けて出場したし、本当に多くのことをここで学んだ」と明かす。2人に縁のある大会で今回は弟子の錦織が3連覇を狙う。

 8強入りした全豪オープン後、最初の大会。錦織が順当に勝ち進めば、準々決勝以降でイボ・カロビッチ(クロアチア)ら名だたるビッグサーバーとの連戦が予想されるが、難敵攻略を目指す。大会3連覇、さらに4大大会制覇の先には未来の殿堂入りが待っている。

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2015年2月12日のニュース