白鵬孤立…「審判批判問題」身内後援会からも謝罪求める声

[ 2015年1月31日 05:30 ]

初場所で優勝した白鵬の一夜明け会見での発言が波紋を呼び…

 大鵬を超える単独史上最多となる33度目の優勝を飾った大相撲の横綱・白鵬(29)が初場所13日目の勝負判定への不満から審判部を公然と批判した問題で30日、有力後援者からも本人の謝罪を求める声が出てきた。既に師匠・宮城野親方(元幕内・竹葉山)が北の湖理事長(元横綱)らに謝罪を行ったことを表明したが、渦中の白鵬本人はこの問題に対して動きはなし。事態収束に向けて横綱はいつ口を開くのか。後援者の心配は日に日に大きくなっている。

 審判部批判から既に4日が経過しても、横綱の口から謝罪や釈明の言葉はない。そんな状況に対し、若い頃から白鵬の面倒を見てきた有力後援者も不安が募る一方だ。

 毎年11月の九州場所後に激励会などを開催している「白鵬鹿児島後援会」の峯山伸次郎会長は「もちろん心配している」と胸中を明かす。09年から白鵬は鹿児島県霧島市の観光大使を務めていることもあって「私の元にも後援会のいろんな人から電話が鳴りっぱなし」と地元の状況を説明。昨年11月末に鹿児島で会った際には、振り上げるような懸賞金の取り方をしていることについて横綱に直接注意したという。

 「あの時は“分かりました”と言ってくれて初場所では問題なかったのに…」と予期せぬ品格騒動に驚きの様子。事態収束への解決策としては「本人の口から説明した方がいい」と提案した。

 幕下時代からの恩人で「白鵬横浜後援会」の発起人である興禅寺住職・市川智彬さんは騒動直後に師匠・宮城野親方と相談。事の重大さを察し「師匠と横綱が2人並んで即座に謝罪すべき」と提言したという。しかし「どういうわけか謝ったのは師匠だけだった」と嘆く。北の湖理事長と伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)は白鵬本人からの事情説明は求めないことを既に表明。だが、市川さんは「こういう状況となり、横綱本人は落としどころを悩んでいると思う」と横綱の胸中に思いを寄せた。

 紗代子夫人の故郷にある「白鵬徳島後援会」の幹部も「今回ばかりは横綱が悪いという意見が多い」と吐露。この日も白鵬は宮城野部屋に姿を現さなかった。身内を安心させるためにも、一刻も早く横綱自らが行動に移す責務がある。

続きを表示

2015年1月31日のニュース