葛西 ジャンプ週間8季ぶり表彰台 亡き母誕生日に快飛行

[ 2015年1月5日 05:30 ]

アマン(右から2人目)と同点で3位となりカップをかじる葛西(右)(AP)

 ノルディックスキーのW杯ジャンプ男子は4日、オーストリアのインスブルックで伝統のジャンプ週間第3戦を兼ねた個人第12戦(HS130メートル、K点120メートル)が行われ、42歳の葛西紀明(土屋ホーム)が128・5メートル、132メートルの合計263・7点で3位に入った。表彰台は優勝した昨年11月の第3戦以来で今季3度目。1対1で対戦する1回目に3位につけ、順位を保った。リヒャルト・フライタク(ドイツ)が133・5メートル、132メートルの278・5点で今季2勝目を挙げた。小林潤志郎、伊東大貴、作山憲斗は1本目で敗れ上位30人による2回目に進めなかった。

 1回目に場内放送で「エバーグリーン(不朽の)42歳」と紹介されると、観客席を埋め尽くした観衆が沸いた。葛西は地元勢に負けない声援を受け、鋭い飛躍で2回とも好飛躍をそろえた。

 実はこの日は97年に48歳で他界した母・幸子さんの誕生日。「勝ちたかった。きょうは亡き母の誕生日。絶対に勝ちたいと思っていた」と悔しさものぞかせつつ、それでも「やっと表彰台に立てた」と万感の面持ちだった。風の強さと方向がめまぐるしく変わったが、W杯出場が史上最多458戦目のベテランは惑わなかった。ジャンプ週間では06~07年シーズンの第2戦以来の表彰台。レジェンド健在をアピールした。

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