室伏の提訴発表 IOC選手委員選挙の当選無効決定に不服

[ 2012年9月4日 06:00 ]

IOC選手委員選挙での当選が無効とされた室伏

 日本オリンピック委員会(JOC)は3日、国際オリンピック委員会(IOC)選手委員の選挙で陸上男子ハンマー投げの室伏広治(37=ミズノ)の当選を無効としたIOCの決定を不服として、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴すると発表した。

 ロンドン五輪期間中に行われた選挙では、名前入りグッズの配布やポスター掲示、指定場所以外での活動などの違反を指摘され、8月11日に開かれたIOC理事会で当選無効が決まった。IOC側と意見交換してきたJOCは、提訴期限のこの日、スイス・ローザンヌのCASへの提訴に踏み切ることを決めた。

 選手委員対策プロジェクト委員長の野上義二JOC理事は都内で会見し、(1)名前入りグッズは室伏個人のファンに渡したもの(2)ポスターはアンチドーピングを訴える内容で選挙とは関係ない、などの反論を列挙。「双方(IOCとJOC)の認識のズレを埋める時間が足りなかった。ルールの解釈は明確化しないといけない」とした。

 結論が出るまでの期間については不透明。来年1月7日には20年夏季五輪の立候補ファイルの提出期限を迎える。野上理事は「五輪招致と今回の件は全く別の話」と話したが、IOCの言い分が全面的に認められた場合、日本=東京にダーティーな印象も与えかねず、招致レースに影響が出る可能性もある。

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2012年9月4日のニュース