公務員ランナー・川内が再起V 世界選手権へ好発進

[ 2012年8月27日 06:00 ]

2時間18分38秒で優勝した川内優輝

北海道マラソン

(8月26日 大通公園発着の42・195キロ)
 男子マラソンの主役は、やはりこの男だ。公務員の最強市民ランナー・川内優輝(25=埼玉県庁)が、2時間18分38秒で初優勝した。ライバル不在の中、25キロすぎのスパートで完勝。ロンドン五輪後、初めて行われた国内主要レースを制し、来年8月のモスクワ世界選手権に向けて好スタートを切った。同選手権の選考会を兼ねている女子は吉住友里(26=大阪長居AC)が2時間39分7秒で優勝した。

 どんなレースでも死力を尽くす、いつもの川内が北の大地にいた。ライバル不在の中、25キロすぎのスパートで圧勝すると、ゴール後はテントの中でしばらく動けず。水をガブ飲みし、公園散水用のシャワーを恍惚(こうこつ)の表情で浴びると、ようやく復活した。4月のかすみがうらマラソン(スポニチ主催)に続くフルマラソン2勝目に「予定通りのレース。夏が苦手で嫌だったけど、この北海道マラソンで自信になった」と早口でまくし立てた。

 2月の東京マラソンで惨敗し、ロンドン五輪には出場できず。自身が立てなかった夢舞台は、栃木・日光での合宿中にテレビ観戦した。川内とトラック、マラソンの自己ベストがほぼ同じの中本健太郎が6位入賞。「中本さんは完全に自分の世界に入っていた。日本人にだって可能性はある」。自身と同じく実業団に所属しない藤原新は45位と惨敗したが、「ボクが出てても同じ展開になったと思う」と冷静に分析。遠く離れたロンドンから刺激を受け、レースでのエネルギーに変えていた。

 公務員の最強市民ランナーの目標は明確だ。12月2日の福岡国際で2時間7分台の自己ベストと、来年8月のモスクワ世界選手権代表を狙う。9月2日には市民ランナー仲間と駅伝を走り、同16日にはシドニーマラソン、10月にも世界ハーフに出場。レースに出ることで負荷をかける“川内メソッド”は健在だ。

 初めて世界大会に出場した11年大邱(テグ)世界選手権では、各国上位3人のタイムで争う団体戦で銀メダルを獲得した。「団体のメダルは価値がないって言う人もいるけど、ボクは価値があると思う。日の丸をメーンポールに掲げたい」。ロンドン五輪閉幕から2週間。モスクワへ続く“川内狂騷曲”の号砲が鳴った。

 ▼モスクワ世界選手権への道 代表枠は男女とも各5。男子の国内選考レースは福岡国際、東京、びわ湖毎日の3レースで2時間7分59秒以内の日本人トップは代表に決定する。海外の指定5大会(ベルリン、シカゴ、ニューヨーク、ボストン、ロンドン)で設定タイムを満たした選手は代表候補とする。条件を満たす選手がいない場合、別府大分毎日の上位選手も選考対象になる。

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