美香3位浮上 7差逆転へ「凄く自信持っている」

[ 2012年7月9日 06:00 ]

第3ラウンド、通算1アンダーで3位に浮上した宮里美香

USLPGAツアー 全米女子オープン第3日

(7月7日 ウィスコンシン州コーラー ブラックウルフラン=6954ヤード、パー72)
 強風に耐えた宮里美香(22=NTTぷらら)が、3位に浮上した。1バーディー、2ボギーの73と粘り通算1アンダーの215で、首位と7打差ながら前日の7位から順位を上げた。宮里藍(27=サントリー)は75で通算3オーバーの15位、横峯さくら(26=エプソン)も75で通算4オーバーの20位に後退した。65をマークしたチェ・ナヨン(24=韓国)が通算8アンダーまで伸ばし、2位に6打差をつけて首位に立った。

 それまでの我慢がようやく報われた。14番パー4。ピン奥3メートルからバーディーを狙ったパットは、カップの縁で止まったかのように見えた。しかし次の瞬間、宮里美の思いを乗せたボールは、ゆっくり中へ転がり落ちていった。「最後の一転がりでやっと入った」。耐えて手にしたこの日の初バーディーに、右手で自然にガッツポーズが出た。

 予選の2日間とは一転、風が強くなった。この日のアンダーパーはわずか5人。自身も6番、8番の2つのパー3でグリーンを外してボギーを叩いた。迎えた14番はフェアウエーからの2打目が絶妙だった。グリーンエッジまで約70ヤードを52度のウエッジで狙うと手前に落ちてピンをかすめグリーンに乗った。「各選手が落としている中で、1オーバーのプレーはまあ良い方」

 入念な準備が生きた。全米女子オープンは毎年、開催地が変わる。今コースには6月の全米女子プロ後に2日間、午前と午後と、違う時間帯で2ラウンドをこなしていた。「このコースは一日中、風が吹くのかな」と強風を想定。低弾道で風の影響を受けないパンチショット、深いラフからのアプローチ、100ヤード以内の小技を攻略のカギと見た。風の強い沖縄出身で、もともとパンチショットを得意にしていたが、この1カ月で集中的に特訓。3日目にして風が舞う本来の姿を見せたコースで、13番パー3の第1打など「半分くらいで使った」とパンチショットを多用し73と粘った。

 チェ・ナヨンが首位を独走しているが、難コースなだけに大叩きの可能性もあり、混戦の2位以下にも十分チャンスはある。昨年の大会では2日目にトップに立ったものの、最終的に5位に終わり悔しさが募った。最近3試合はすべて3位以内と好調。「自分のゴルフに凄く自信を持っている。私はやるだけ」。大逆転の準備はできている。

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2012年7月9日のニュース