遼 崖下からはい上がった!粘った9位 シード権見えた

[ 2012年6月5日 06:00 ]

通算2アンダーの9位でホールアウトし、同組の選手と握手する石川

USPGAツアー メモリアル・トーナメント最終日

(6月3日 米オハイオ州ダブリン ミュアフィールドビレッジゴルフクラブ=7352ヤード、パー72)
 またしても粘った。2つスコア落として迎えた15番パー5。第2打をグリーン右の崖下に落とした石川だが、好リカバリーで3メートルにつけバーディーを奪った。ズルズルいきそうなところで耐え、米ツアー4度目のトップ10入りを果たした。

 「難しいコンディションでも伸ばさなければいけなかった。それができず悔しい」。最終日がオーバーパーとあって笑顔はなかったが、上位争いに加わったことで新たな方向性が見えてきた。「自分はオールラウンダーと言われるけど、精神力でもいいし“これだけは負けない”というものを身につけたい」。14本のクラブ全てで戦うことが持論だったが、さらに上へ行くために基盤となる武器が必要だと感じた。

 一方で賞金16万7400ドル(約1300万円)を加えて今季合計が76万3631ドル(約6000万円)となり、昨年の賞金シードライン額(66万8166ドル)を上回った。当確の目安の80万ドル(約6200万円)まで3万6000ドル強。夢に大きく近づいた。米ツアーメンバーになれば、来季は年間20試合ほどに出場する考えだ。「それでシードを獲れなければそれまでの実力。でも賞金の状況に合わせて、秋に日本の試合を出ずに(米ツアーに)出ることもあると思う」と早くも来季を見据えていた。

 ◆石川60位に 男子ゴルフの3日付世界ランキングが発表され、米ツアーのメモリアル・トーナメントで9位に入った石川遼が60位に浮上し、68位に下げた藤田寛之から日本勢トップを奪還した。メモリアル・トーナメントで通算73勝目を挙げたタイガー・ウッズが9位から4位に上昇した。

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2012年6月5日のニュース