14歳が3位!永井、Vなら藍超えも「無理ですよー」

[ 2012年5月26日 06:00 ]

初日2アンダーでホールアウトし、同級生の乗富結キャディー(右)と一緒に笑顔を見せる永井

女子ゴルフツアー ヨネックス・レディース第1日

(5月25日 新潟県長岡市 ヨネックスカントリークラブ=6370ヤード、パー72)
 14歳のアマチュア、永井花奈(東京・品川区立伊藤学園中3年)が首位と1打差の好スタートを切った。3バーディー、1ボギーの70で回り、2アンダー、3位。宮里藍の18歳を更新する史上最年少優勝記録を目指して残り36ホールを戦う。3アンダーの青木瀬令奈(19=フリー)が、馬場ゆかり(29=ビックカメラ)と並んで首位に立った。石川遼の妹・葉子(15=千葉・西武台千葉高1年)は6オーバーで88位だった。
【第1R成績】

 あどけなさの残る中学3年生がプロ顔負けの好発進だ。初めて迎えられた会見場で一日のプレーを振り返ろうとした永井だったが、「うーん、どうだったかな」と記憶は途切れ途切れ。目の前の一打に精いっぱいながら、気がつけば首位に1打差の70をマークしていた。

 3月のジュニア大会「石川遼カップ」の12~14歳女子の部を制し、推薦で今大会の出場権を獲得。予選落ちした4月のスタジオアリス女子以来2試合目のプロツアーだった。インから出て12番でボギーが先行したものの、15番で8Iで3メートルに寄せてバーディー。17番では残り123ヤードを9Iで20センチにつけるスーパーショットで楽々とバーディーを奪った。1番で3つ目のバーディーを取ると、終盤は1~2メートルのパーパットを確実に沈めてしのぎきった。「ドライバーは飛ばない(平均220~230ヤード)けど、曲がらない。正確性でいく」との言葉通りの安定したプレーを見せた。

 両親は東京・大井町で行列ができるほど評判を呼んだラーメン店「のりや食堂」を経営。それでも、父・利明さん(44)は店の切り盛りは母・裕子さん(46)に任せて、6歳からゴルフを始めた永井のサポートをし続けた。前日まで静岡で関東女子アマを戦っていた永井は1打差の2位で試合を終えると、利明さんの運転で静岡から品川の自宅を経由して午後11時に新潟入り。強行軍で疲れた父を喜ばせる好発進となった。

 夢は「稼げるプロ」というが、今大会で予選通過を果たせば14歳345日で宮里藍を抜く9番目の年少記録、勝てば14歳346日で宮里藍の18歳101日を更新し、史上最年少優勝を達成する。「そんなの無理ですよー。でも、頑張ります」。報道陣に「ぜひお店に来てください。お待ちしています」と実家のPRも忘れなかった看板娘だが、藍超えの快挙なら何よりの宣伝となる。

 <予選通過なら史上9番目>国内女子ツアーの最年少優勝記録は宮里がアマ時代の03年にミヤギテレビ杯ダンロップ女子を制した時の18歳101日。次いで05年に横峯さくらが記録した19歳125日がある。また、最年少予選通過は昨年の大王製紙エリエール・レディースで松原由美が記録した12歳270日で、金田久美子の12歳298日が続く。永井が予選を通過すれば14歳345日で、川岸史果の14歳306日に次ぎ9番目の記録となる。

 ◆永井 花奈(ながい・かな)1997年(平9)6月16日、東京都出身の14歳。父の影響で小学1年の入学式の日に6歳でゴルフを始めた。朝に30分のパター練習、午後に練習場で2時間以上打ち込むのが日課。サザンオールスターズのドラマー、松田弘は知人を介してゴルフ仲間に。10年日本ジュニア21位、11年関東女子アマ5位。今大会は乗富結さん(14)をキャディーに迎え同級生タッグ。家族は両親。1メートル54、55キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2012年5月26日のニュース