真央 どん底3回転半…ニース入り以降48回連続失敗

[ 2012年3月31日 06:00 ]

<世界フィギュア女子練習>フリーの曲を流しての練習する浅田真央

フィギュアスケート世界選手権第5日

(3月30日 フランス・ニース)
 31日(日本時間4月1日)の女子フリーに向け、ショートプログラム(SP)4位の浅田真央(21=中京大)が午前、午後と練習リンクで2回調整した。SPで転倒したトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)にこの日は13度トライしたが、成功せず。ニース入り以降、48回連続失敗と長いトンネルから抜け出せないまま決戦を迎える。

 南仏の陽光が差し込む練習リンクで滑った浅田はまだ、暗いトンネルの中にいた。この日午前の調整でトリプルアクセルに7度挑戦したが、一度も成功なし。午後も6回トライして、全て回転が足りなかった。26日にニース入りしてから大技の成功は一度もなく、48回連続で失敗している。前日(29日)のSP後、「こっち(ニース)に来てから調子が落ち気味になってしまった。(原因は)分からない」と首をひねっていた。一夜明けても、まだコンディションは上がっていなかった。

 SPでは冒頭にトリプルアクセルに挑んだが、派手に転倒した。回転不足で2回転半の基礎点となり、転倒で減点1。基礎点が8・5点の大技で実質0・8点しか稼げなかった。3度のスピンとステップでは最高評価のレベル4を獲得したが、大技の失敗で演技の流れを失い、表現力が評価される5項目の演技点も伸び悩んだ。「最初のトリプルアクセルの失敗は取り返しがつかない。やってきたことを全て出せたわけじゃないので凄く悔しい」。59・49点と伸び悩み、SPは4位と出遅れた。

 ただ、大技以外のジャンプは好調をキープしている。試合で成功すれば3年ぶりとなる3回転フリップ―3回転ループのコンビネーションは、5回挑戦して5回成功。ダブルアクセル―3回転トーループもきっちり決めていた。SP首位のレオノワとは5・12点差。昨年2月の四大陸選手権フリーを最後に決めていないトリプルアクセルが復活すれば、2年ぶり3度目の金メダルも見えてくる。SP後、「悔いなく終わることが一番の目標」とフリーに向けて浅田は前を向いていた。後悔のない演技、それは大技の成功でしか達成できない。

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2012年3月31日のニュース