羽生涙の250点超!まさかの転倒も完璧ジャンプで銅!

[ 2012年3月31日 23:05 ]

男子フリーで演技を終え、得点に驚く羽生結弦(左)
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世界選手権最終日

(3月31日 フランスのニース)
 男子のショートプログラム(SP)7位の17歳、羽生結弦(宮城・東北高)は17番目で、最終組の一つ前の組で登場し、「ロミオとジュリエット」の世界を熱演した。

 冒頭の4回転トーループをきれいに決めると、高さとスピード感にあふれたトリプルアクセルで波に乗った。序盤は3度のジャンプをすべて成功させたが中盤、前半飛ばし過ぎた疲れからか足が動かずにまさかの転倒。それでも最後まであきらめずジャンプはすべて成功させた。

 競技を終えると達成感からか涙ぐみ、両手で顔を覆った羽生。フリー得点はこれまで自己ベストの166・49点を上回る173・99点の自己ベスト。合計も自己ベストの251・06点として銅メダルを獲得した。

 グランプリ(GP)シリーズ初優勝に、GPファイナル初進出。着実に階段を上ってたどり着いた舞台。東日本大震災で被災した仙台市出身のスケーターにとって、今季は「特別なシーズン」だった。「みんなで前を向いて目標へ進む。最後までやり切ることでメッセージを伝えたい」。被災地への思いを込めて滑った4分30秒だった。

 羽生は演技後「ハッピーエンドになれてよかった。ジャンプをノーミスでできたことがうれしい。250点を超えてトップの選手に割って入れたかな。被災地への思いを実感できて涙が出てきた」と語った。

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