マスターズ出場へ崖っ縁…石川遼「悔しい」2回戦敗退

[ 2012年2月25日 06:00 ]

18番でポール・ローリー(左)に敗れて脱帽する石川遼

世界ゴルフ選手権シリーズ アクセンチュア・マッチプレー選手権第2日

(2月23日 米アリゾナ州マラナ リッツカールトンGC=7791ヤード、パー72)
 石川遼(20=パナソニック)は追い上げも届かず敗退した。2回戦でポール・ローリー(43=英国)と対戦したが、一度もリードを奪えないまま1ダウンで敗れ、マスターズ出場権獲得に向け崖っ縁に立たされた。世界ランク2位のロリー・マキロイ(英国)、同3位のリー・ウェストウッド(英国)らがベスト16に進む一方で、タイガー・ウッズ(米国)はニック・ワトニー(米国)に1ダウンで敗退した。

 決めれば延長戦に持ち込めた4・5メートルのバーディーパット。しかし、ボールは無情にもカップ左を通りすぎた。石川は全英1勝のローリーに食らいつく粘りは見せたが、3回戦進出はならなかった。「もっと自分が強くなれば良かっただけの話。非常に悔しい」。唇をかみしめた。

 序盤からシーソーゲームを演じた。6番ではチップインバーディー。尻上がりに切れが戻り、後半9ホールで5メートル以内のバーディーチャンスが7度。1ダウンで迎えた最終18番も1Wで完璧なショットを放ち、チャンスをつくったが、及ばなかった。「追い込まれれば、追い込まれるほどショットが良くなるのは皮肉。あの展開になる前にもっとできれば良かった。スイングがまだまだ自分のものになっていない証拠」。良いスイングが18ホール続かない。それが敗因だった。

 状況は一層厳しくなった。マスターズ出場権獲得は3月26日の世界ランクで50位以内が条件。石川の世界ランクは現在56位だが大会後に50位以内に入る可能性は低い。試合出場は世界ランクに左右されるため3月8日開幕のキャデラック選手権出場権は絶望的。3月22日からのパーマー招待出場も確定しておらず、出場が決まっているのは3月15日開幕のトランジションズ選手権のみ。オーガスタ切符獲りへ、世界ランクのポイントを稼ごうにも機会が少ない。

 今後も米国に残って調整。雑音を封じてレベルアップだけに集中する。「キャデラック(選手権)を戦えないのは悔しいが、もう終わったこと。とにかく試合がない時に自分に厳しくやっていきたい。その成果が試合に出れば…」。これまで以上に自分を追い込んでいく。

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