藍 3差4位浮上…再現Vへ「いい位置にいると思う」

[ 2012年2月25日 06:00 ]

第2ラウンドを終え、取材に応じる宮里藍

USLPGAツアー HSBC女子チャンピオンズ第2日

(2月24日 シンガポール タナメラCC=6547ヤード、パー72)
 初日7位の宮里藍(26=サントリー)が2週連続で優勝争いに名乗りを上げた。4バーディー、2ボギーの70で回り、通算5アンダーとし首位と3打差の4位に浮上。2年前に優勝した大会で再び頂点を狙う。2位で出た上田桃子(25=フリー)は75と崩れて通算1アンダーの20位に後退。前日29位だった宮里美香(22=NTTぷらら)は70とスコアを伸ばし、通算2アンダーの14位に浮上した。ジェニー・シン(19=韓国)ら3人が通算8アンダーで首位に並んだ。

 じりじりと照りつける日差しに負けず、宮里もじりじりとスコアを伸ばした。2年ぶりの大会制覇を視野に入れながら4位に浮上。「後半は我慢が続いたけど、1つでも多く伸ばしていくことが週末につながる。2つ伸ばせたことは素直に喜んでいる」と満足げに振り返った。

 3番パー3で1・5メートルにつけてバーディーを先行させた。パー5の5番でボギーを叩いたが、6番で約12メートルのバーディーパットを沈めてガッツポーズ。「ショットでチャンスをつくることはできなかったが、パットでカバーできた」とグリーン上で不安は見せなかった。

 惜しくも2位となった先週のホンダLPGAでも、パッティングのタッチは絶妙だった。非力な宮里にとって、そこはまさに生命線とも言えるものだ。2月のアリゾナ合宿に同行したコーチの父・優さんによれば、カギはスタンス幅にあるという。「昨年11月のミズノクラシックの頃から広くなりすぎていた。肩幅ぐらいに縮めないと柔らかいタッチが出ない。パターを替えた時もあったけど、そういう問題ではなかったね」

 アリゾナで適正なスタンス幅に矯正し、ようやくヘッドがスムーズに動くようになった。「年間5勝した2年前と同じような状態に仕上がっていた。今年は期待できるなという話を、藍にもしていた」という優さんの見立て通りに、シーズン初めからフルスロットルでの快進撃が続いている。

 17番ではクラブの選択を誤り、フェアウエーからグリーンオーバーしてバンカーに打ち込んだ。このホールは不満の残るボギーとなったが「ゴルフにミスはつきもの。しっかり気持ちを切り替えた」と18番をきっちりパーで締めた。「優勝争いはまだ全然分からない。いい位置にいると思う」と首位の背中がしっかり見える位置で残り2日間。先週つかまえ損ねた優勝という獲物を、鋭い視線で今週も追いかける。

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2012年2月25日のニュース