八百長相撲の罰則を強化 再発防止策は4月中決定

[ 2011年4月15日 20:17 ]

 日本相撲協会は15日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、大相撲新生委員会(委員長=島村宜伸元農相)から同日に提言を受けた八百長問題の8項目の再発防止策案のうち「故意による無気力相撲懲罰規定」の改定を承認し、罰則を強化した。施行は同日付。

 改定では、八百長に実際に関与しなくても、申し込みや要求、約束をしただけで処分対象とするなど適用範囲を拡大した。懲罰の種類から、軽すぎるとの理由でけん責と給与減額を削除。代わりに解雇を加え、軽い順に出場停止、引退勧告、解雇、除名とした。

 また、八百長をチェックする監察委員会が、八百長ではないが敢闘精神に著しく欠けると判断すれば厳重注意し、1場所で2度の注意を受けた力士には、休場勧告ができるとした。

 懲罰規定以外の7項目は理事会の継続審議とし、4月いっぱいに策定する。外部との連絡遮断を目的に、支度部屋への携帯電話の持ち込み禁止を盛り込んだ。監察委員を支度部屋と土俵近くに置く案や、認定を厳正にした上での公傷制度の復活も進言した。

 島村委員長は「内容に厳しさがあったのは当然だ。提言が相撲界の改革の大きな前進の糧になれば、これにまさる幸せはない」と話した。

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2011年4月15日のニュース