有村“スマイル発進”米ツアー初の単独首位!

[ 2011年2月25日 06:00 ]

4アンダーで首位に立った有村は笑顔でホールアウトする

HSBCチャンピオンズ第1日

(2月24日 シンガポール タナメラCC=6547ヤード、パー72)
 有村智恵(23=日本ヒューレット・パッカード)が5バーディー、1ボギーの68で回り、米ツアー13戦目で初の単独首位に立った。強風の影響で出場63人中アンダーパーがわずか12人という中、オフに行った米国合宿の成果を出した。宮里美香(21=NTTぷらら)はイーブンパーの13位、上田桃子(24=フリー)は1オーバーの21位。宮里藍(25=サントリー)は2オーバーの31位につけている。

 笑顔がはじけるのも当然だ。今季初試合の初日。有村が米ツアーで初の首位発進だ。大きなミスは唯一のボギーとなった17番の3パットのみ。「トップに立てるとは思っていませんでした。(優勝争いは)日本より緊張感があると思う。こんなに早く味わえるのはうれしい」。会心の内容に舌も滑らかだった。

 2月に初めて米国で合宿を張った。ノーマン、エルスらを育てた名コーチのデビッド・レッドベター氏が主宰するフロリダ州の施設で3週間ゴルフ漬けになった。初めて動作を詳細に解析。ウッズら男女のトップ選手と比較し「インパクトの瞬間に右足に体重が残り過ぎている」と指摘された。これまでバックスイング時に体重を右足の外側に乗せていたが、右足の内側で受け止めるように変えた。するとインパクト時にパワーがしっかりとボールに伝わるようになり「強い球筋が打てるようになった」という。

 初日アンダーパーを出したのは出場63人中わずか12人。強風の影響でほとんどの選手がスコアを伸ばせなかった。そんな中で有村のショットはさえた。2番では残り96ヤードからSWで1メートルに、12番では残り128ヤードからPWで3メートルにつけて、バーディーを奪った。「アゲンストの時でも風に影響されなかった」と分析した。米国合宿ではパットのリズムを一定にする練習も重点的にこなした。そうした成果が68の好スコアにつながった。

 今大会はスタッフを帯同せず1人で参戦。昨年の全米女子オープンでは英語が通じず棄権となりかけた苦い経験もあるが、今は「1人を楽しんでいます」と海外にも慣れた。米ツアーの最高成績は07年ミズノ・クラシックの5位。残り3日間に向け「好位置で楽しみもあるけど不安もある。その中でしっかりやりたい」と気を引き締めた。

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