藍、米賞金女王へ望みつなぐ!「期待して」

[ 2010年11月5日 06:00 ]

練習ラウンドの9番ホールへ向かう宮里藍

 国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で、日本ツアーも兼ねる「2010ミズノクラシック~伊勢志摩~」は5日、三重県志摩市の近鉄賢島カンツリークラブで開幕する。宮里藍(25=サントリー)は今大会で優勝を飾れば、年間獲得賞金が昨年を上回る自己最高額に到達する。今季米ツアーは3試合を残すのみで、宮里にとっては逆転での米ツアー賞金女王を目指す上でも極めて重要な一戦となる。

 期待されるのは優勝、目指すのももちろん優勝。宮里はファンの思いをしっかりと受け止めた。アウトの9ホールを回って最終調整を終えると「期待されないプロは悲しいし、期待していただく分には構わない。プロとして応援は力になる」と表情を引き締めた。
 ここまで5勝を挙げている今季は、既に米ツアーで140万4208ドルを稼ぎ出している。賞金ランク3位で自己最高額だった昨年の151万ドルまであと少し。今大会で優勝賞金18万ドルを獲得して自己記録を更新できれば、逆転賞金女王への可能性も大きく広がってくる。
 「日本では応援がバネになるので、そこまで悪い成績もないと思う」。宮里は来週のメキシコ、12月に米フロリダでの試合を残しているが、日本での試合は今大会が最後となる見込み。今季は日本で5試合に出場してすべて1ケタ順位とコンスタントに結果を出しており、父・優さんも「スイングの時に右手の脱力を意識したことで、いい仕上がりになってきた」と活躍に太鼓判を押した。
 この日のラウンド中、宮里の耳には星形のピアスが輝いていた。母・豊子さんが海外メジャーや誕生日など、ことあるごとにプレゼントしてくれる手作りのピアス。前日に受け取った新作は、紫色のコーディネートにぴったりと合って気分も華やいだ。「残り3試合しかない中で、自分自身がどれだけ楽しんでできるかだと思う」。米ツアーの賞金ランクで首位に立つ崔羅蓮とは約33万8000ドル差。あとのない状況に追い込まれてはいるが、ラストスパートをかけるための気持ちの余裕はまだ残っている。

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2010年11月5日のニュース