ICUで治療中 サマランチ前会長重体「年齢を考えると…」

[ 2010年4月21日 08:00 ]

 国際オリンピック委員会(IOC)のフアン・アントニオ・サマランチ前会長(89)が、心臓疾患のためバルセロナ市内の病院に入院していることが20日、明らかになった。関係者やスペインからの報道によると、集中治療室(ICU)で治療を受けており、人工呼吸器をつけて重体という。

 サマランチ氏は18日に入院し、意識不明の状態。記者会見した医師は「年齢を考えると楽観的にはなれない」との見通しを示した。
 サマランチ氏はバルセロナ出身。1980年に第7代会長に就任し、五輪に本格的なスポンサー制度を導入して商業化を進め、バスケットボールなどでプロ選手への門戸を開いた。2001年に退任し、終身名誉会長となった。
 07年にも入院するなど、ここ数年は体調が不安視されていた。一方、昨年10月のIOC総会(コペンハーゲン)では、16年夏季五輪のマドリード招致のプレゼンテーションで演説して得票につなげたと言われるなど、影響力を見せる場面もあった。(共同)

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2010年4月21日のニュース