口腔がん克服!阿覧が初場所台風の目だ

[ 2010年1月19日 06:00 ]

<初場所9日目>玉乃島(右)を送り出しで破った阿覧。相手の腕をつかんで攻めを止める

 【大相撲初場所9日目】大病を克服した阿覧が、玉乃島を送り出して2敗をキープ。好調の要因を聞かれ「7番勝ってるんだから、全部いい」と笑みを浮かべた。

 わずか1年で失意のどん底からはい上がってきた。08年12月に口腔(こうくう)がんを患っていることが発覚。すぐさま腰部の肉を口の中に移植する手術を受けた。「2週間、飯を食えなかった。体重が7キロ落ちた。でも医者に“治る”って言われたから頑張った」。腰の手術あとにまわしが触れると激痛が走ったが、不屈の闘志で休場することはなかった。
 一時は137キロまで落ちた体重も、今では156キロに回復。2月には昨年結婚したマリーナ夫人(22)との間に、長男が誕生する。「名前はサルマッツに決めてるんだ。自分が相撲を頑張ってる姿を、子供に見せたいよ」。心身ともに充実する25歳のロシア人力士が、初場所の台風の目になる。

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2010年1月19日のニュース