入江に認可水着での世界新指令!

[ 2009年5月29日 06:00 ]

 競泳の新エース、入江陵介(19=近大)に「世界新」更新指令が出た。日本水連の上野広治競泳委員長は28日、世界選手権(7月、ローマ)に出場する日本代表選手に対し、ジャパンオープン(6月5~7日、東京辰巳国際水泳場)では国際水連(FINA)が認可した水着の着用を義務づけたことを明かした。また、男子二百メートル背泳ぎの“世界新”が公認されるか微妙な入江については、認可水着での世界新を厳命したことも明らかにした。

 記録が疑問視される状況に、黙っていられなかった。「水着(のおかげ)で速いと言われるのはしゃくにさわる。入江には世界記録を更新しろと言った」。上野競泳委員長は日本のエースに対し、FINAが記録を認可する水着で世界記録を更新するよう指示を出したことを明かした。
 FINAは19日に今季の公認水着のリストを発表。入江は10日の日豪対抗男子二百メートル背泳ぎでロクテ(米国)の世界記録を1秒08更新する1分52秒86を出したが、着用していたデサント社の水着は「水着に空気がたまる構造」が問題視され、FINAに認可されなかった。現在、水着は改良と再提出を求められており、世界記録として公認されるか未定。海外メディアの一部は「疑惑の世界記録」と報じ、ライバルたちも入江の記録を本物とは受けとっていない。
 FINAの発表を受け、日本水連は6月以降の大会について公認水着の着用時だけ日本記録と認定すると発表。上野委員長も27日に東京・国立スポーツ科学センターで始まった代表合宿で、代表選手に公認水着の着用を指示した。同委員長は「(棒高跳びの)ブブカみたいに小刻みに更新するのもあるけれど、ここで自己ベストを出すことが世界に認められる」と1分52秒86をも一気に上回る世界新を期待した。

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2009年5月29日のニュース