「世界のアヤコ」の愛弟子がやった!

[ 2008年11月3日 06:00 ]

ツアー初優勝を飾った服部真夕(左)を泣きながら祝福する三塚(右)と若林

 岡本綾子(57)の愛弟子が待望のツアー初優勝を飾った。女子ゴルフツアーの樋口久子IDC大塚家具レディース最終日は2日、埼玉県飯能市の武蔵丘ゴルフコース(6561ヤード、パー72)で行われ、3打差4位からスタートした服部真夕(20=INAX)が69で回り、通算6アンダーでホールアウト。同スコアで並んでいた後続の有村智恵が最終ホールでスコアを落とし、歴代9位となる20歳244日での初優勝を達成した。ホステスプロとなる今週のミズノクラシック(7~9日、三重・近鉄賢島CC=スポニチ主催)に最高の形で臨む。

 「チャンス到来!一打集中」。この日の朝に師匠から届いたメール。その言葉を頭に、服部は自分のゴルフに徹した。これまでは、最終日にスコアを崩すことが多かったが「自分なら大丈夫。スコアを落としても取り戻せる」。16番までで2つ伸ばして迎えた17番で「奇跡」が起きた。
 17メートルの超ロングパットが決まって通算6アンダーとし、首位に立った。「パーでいいと思っていた」パットが入り、初めて「ひょっとしたら」と優勝を意識した。最終18番をパーで上がり、プレーオフを覚悟して待ったが、並んでいた有村がパーパットを外して優勝決定。胴上げされて気持ちよく空を舞った。
 昨年7月のプロテストでトップ合格を果たし、8月からの12試合だけで賞金シードを獲得した有望株。しかし、同じ20歳の若林や有村に先に優勝され、焦りから「気負ってスコアを崩した」という。プロテストの時にミズノの関係者を通じて知り合い、指導を受けるようになった岡本綾子からは「焦らなくていい」と言われ続けた。平均250ヤードの飛距離に加わった“世界のアヤコ”の教えが、歴代9位の年少初優勝にやっと結実した。
 今週は契約メーカーであるミズノ主催の大会に初出場する。「去年からミズノクラシックに出たいという気持ちでやっていた。また上位にいけたら最高ですね」。20歳の新鋭が、もう焦ることなく、日米ツアー共催のビッグイベントに挑む。

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2008年11月3日のニュース