自虐の朝青龍 サッカー場で夏巡業?

[ 2008年8月6日 06:00 ]

大相撲夏巡業に2年ぶりに参加し、グラウンドでけいこをする横綱朝青龍

 2年ぶりに夏巡業に参加した大相撲の横綱・朝青龍(27=高砂部屋)が5日、北海道・苫小牧市で始動した。しかし、舞台となったのは土俵ではなく因縁のサッカーグラウンド。約40分の山稽古(土俵以外の場所で行う稽古)を行って上機嫌の横綱は、自身が起こした1年前のサッカー騒動などどこ吹く風。反省どころか自虐ギャグを連発して周囲をあ然とさせた。

 その瞳はサッカー少年のように輝いていた。ゴールポストを見た瞬間、朝青龍の口から1年間くすぶっていた本音が飛び出した。
 「サッカーやろうか?オレはレフェリーだけど…」
 午前9時40分、館内の土俵脇に姿を見せた朝青龍は、わずか3分で退場。山稽古のために屋外へ移動した。向かった先は何とサッカーグラウンド。1年ぶりの“復帰戦”に気持ちが高ぶる。この日は名古屋場所中に痛めた左ひじには黒いサポーターを装着。しこ、すり足などで汗を流すと、モンゴルの後輩である十両・玉鷲に胸を出した。モンゴル相撲をイメージさせるような組み相撲では左手は軽くまわしに添えるだけだったが、右からの下手投げで玉鷲を一蹴。玉鷲も「力が半端でなかった」と脱帽だった。
 昨年7月、サッカー騒動で世間を騒がせた男は何のためらいもなく自虐ギャグを連発した。モンゴル帰国中に風邪をひいたことを問われても「7月は(いつも)縁起が悪いね」と軽めのジャブ。さらには「(サッカー場には)凄い思い出あるからね。ナイスゴール。スーパーゴールを思い出すよ」と胸を張った。その満足そうな笑い顔に1年前の反省はまるでなかった。
 たっぷり汗をかいた横綱は「夏巡業は2年ぶりだから早起きした。まだひじはビリビリするが最高の稽古ができた」と上機嫌。しかも3週間後に迫るモンゴル巡業(27、28日)にも言及。「心配かけたのは誰だ!あのヤローな」と宿敵、旭鷲山ことダバー・バトバヤル氏への“物言い”も忘れなかった。取組は行わずとも話題満載。朝青龍の夏は今年も目が離せない。

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2008年8月6日のニュース