今年の夏は「るるぶ『る』」コロナ自粛から「明ける」オススメは福井、高知、沖縄 創刊50周年
日本を代表する旅行情報誌「るるぶ」がきょう20日、創刊50周年を迎える。1973年に日本交通公社発行の「旅」の別冊としてスタート。84年以降は、都道府県・地域別の「るるぶ情報版」(JTBパブリッシング)として観光地の旬な情報を届けてきた。同誌元編集長の丑山(うしやま)孝枝さん(71)は「半世紀にわたって『るるぶ』という名前をリレーしてきたのは本当に凄いこと」と感慨深げに話した。
「るるぶ」は、女性の社会進出などが進んだ70年代、若い女性をターゲットとして誕生した。タイトルは雑誌のコンセプト「見る」「食べる」「遊ぶ」の語尾を取った。今では誰もが知る名前だが、丑山さんは「創刊当初は、取材先に電話をかけても耳なじみのない言葉で、聞き取ってもらえなかった」と振り返る。
76年に月刊化された「るるぶ」は97年に休刊。84年から並行して発行していた「るるぶ情報版」がその役割を受け継いだ。「るるぶ情報版」は23年5月末までに通巻6137号を刊行し、累計発行部数は3月時点で約4億9000万部。10年には「発行点数世界最多の旅行ガイドブックシリーズ」としてギネス記録にも認定された。
るるぶ50年の中でも、新型コロナウイルスでの旅行自粛ムードは大きな出来事だった。今年は4年ぶりに規制がない夏。「見る」「食べる」「遊ぶ」に加え、本紙が選んだ自粛が明ける、施設を開けるを意味する「あける」を加えた「るるぶる」として、るるぶ編集部に注目エリアを選んでもらった。オススメは福井、高知、沖縄の3県という。
高知では今年、8月中旬によさこい祭りが4年ぶりに通常開催される。情報メディア編集部部長の田村知子さん(50)は「新型コロナの規制がない今年は、祭りも規制や自粛が明ける」と“高知の夏の風物詩”の復活に期待している。
沖縄では観光スポットの第一牧志公設市場が、今年3月にリニューアルオープンしにぎわう。福井では人気だった福井県立恐竜博物館が来月中旬、改修工事を終えて再び開館となる。田村さんは「東京五輪によるインバウンドの増加やコロナ後の観光需要などを見込み改修工事に入り、今年リニューアルオープンするという観光スポットも多い」と解説した。
自粛生活が終わり、待ちに待った夏の旅行シーズンが到来。「これからも皆さんが楽しめるような場所を全力で紹介していきたい」と田村さん。「るるぶ」は、日本人の旅行のお供であり続ける。
≪高知グルメなら「ひろめ市場」へ≫高知グルメを楽しむなら、市内にある「ひろめ市場」は外せないという。田村さんは「カツオなど高知ならではのものはもちろん、ギョーザや手羽先も楽しめる。お酒好きな人にぜひ行ってもらいたい」と太鼓判を押した。福井市内の一乗谷朝倉氏遺跡は当時の町並みが再現され、歴史を感じられるのが魅力。「町並み以外にも井戸やトイレも再現されている。子供でも楽しめると思います」という。那覇市の第一牧志公設市場では、珍しい魚にお目にかかれる。「食堂などで実際に食べることもできる。地元の人も訪れるので、現地の人との交流も楽しめます」と話した。
≪新名物を発掘!!喜多方ラーメン≫「るるぶ」は半世紀の間に、各地の新たな名物も発掘した。83年には、福島県内でもまだ一部の人にしか知られていなかった喜多方ラーメンをいち早く紹介。以降、喜多方ラーメンはテレビなどでも取り上げられるようになり、全国的に知られるようになった。現在では札幌、博多と並び日本三大ラーメンの一角をなすほどの存在となった。
≪6・20「るるぶの日」≫JTBパブリッシングが19日、るるぶ創刊日の6月20日を「るるぶの日」に制定し、日本記念日協会から認定されたと発表した。るるぶの日制定を記念して、同社のキャンペーンサイトではこの日、50周年記念動画などが公開された。
▽るるぶシリーズ 1973年6月20日に「るるぶ」が創刊。創刊号のテーマは「ひとり旅」。87年に「るるぶ情報版」初の海外版「るるぶ香港 マカオ 広州 桂林」を発行。23年5月末までに発行された6137号の「るるぶ情報版」を縦に積み上げると、高さは約1577メートルで、東京スカイツリー約2.5個分になる。











