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「幸福の科学」今後どうなる…相続争いの可能性も 大川氏長男・宏洋氏が指摘

[ 2023年3月3日 05:25 ]

「幸福の科学」総裁 大川隆法氏死去

 幸福の科学は教祖だった創始者を失い、今後どうなっていくのか。2018年ごろから大川氏と絶縁状態にある長男の宏洋氏(34)はスポニチ本紙の取材に応じ「もともと隆法の理想を実現するための教団。活動をそのまま続ける意味がないので、空中分解するのでは」と指摘した。

 大川氏には2012年に再婚した妻がおり、前妻との間に宏洋氏含め5人の子供がいる。宏洋氏によると、長女は後継者と目されていたが「1週間ほど前に地方に左遷された」と説明。ほかのきょうだいはすでに教団から離れているとし、後継者については「後妻が総裁に就いたとしても、やっていくのは難しい」との見解を示した。遺産相続争いに発展する可能性もあるという。

 雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大氏も存続の難しさを指摘する。「これまで信者は教義の内容よりも“尊敬する大川氏の言葉だから”ということで信仰していた。今後は創始者に対するような信仰は見られなくなる。教団としては衰退していくのではないか」と分析した。

 教団はオウム真理教、法の華三法行など多くの新興宗教が誕生した1970~80年代に創設。これらは「新新宗教」などと分類されることもある。小川氏は「幸福の科学は新新宗教の中で、現在まである程度の規模でやってきている。内容が良かったのか、やり方がうまかったのか。残った理由については今後、考察されていくでしょう」とした。

 一方、宗教問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏は、大川氏を「いわゆるトリックスター的な存在」とする。「霊言」として亡くなった有名人の言葉を公表するなどの手法を用いており「教団は今後も“大川氏の霊言”などと出版物に利用して、存続する道をとるのではないか」と推測した。

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2023年3月3日のニュース