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退任発表の京都チョウ貴裁監督が語る引き際「クラブと自分自身の成長のための選択だった」主な一問一答

[ 2026年5月15日 13:40 ]

京都のチョウ貴裁監督
Photo By スポニチ

 J1京都は15日、チョウ貴裁監督(57)と双方合意の上、今季限りで契約を解除すると発表した。J2時代の21年に就任すると、わずか1年で12年ぶりのJ1昇格。『エレベータークラブ』と揶揄されたチームをJ1に定着させ、昨年はクラブ最高順位のリーグ3位に導いた。クラブ初のアジア・チャンピオンズリーグエリート(ACLE)出場権を置き土産とすると同時に、取材に応じたこの日、残り4試合で5年半の全てをぶつける覚悟を示した。

 以下、主な質問

 ――退任が発表された
 「本当に簡単な決断ではなかった。今でも全く離れたくないチーム。居心地の良さや皆さんからも信頼してもらって、たくさんのサポーターの方々に支えられて…。ここにいたほうが寿命があと10年伸びるんじゃないか、と。外に行ったら寿命が逆に10年縮むんじゃないかと思っている。でも自分を律して、そういう環境に身を置かないと、新しいものは生まれてこない」

 ――選手にはいつ伝えた
 「今朝、伝えました。今週の初めに会社と話し、来季以降は別の人に託し、今年度で退くことを自分から申し出ました。直前になると次期監督や周囲に迷惑がかかるためです。この5年半は毎日100%のエネルギーを出してきました。ただ、ここ半年ほど、自分の発信が以前ほど選手に響いている実感が薄れていました。自分の声が周囲に響かなくなったら、監督は代わったほうが良いと常に思っています。自分が外れることで、チームがさらに前へ進むことを願って下した決断。今のまま引き受けるのは誠実ではない。クラブと自分自身の成長のためにこの選択をした」

 ――選手の反応は
 「報道も出ていたので、覚悟していたような表情でした。しんどい時期を共に乗り越えてきたメンバーにとっては、様々な思いがあると思います。残りの試合で良い思い出をさらに作ってほしいですし、できる限りのことをチームに残したい。練習もいつも以上に集中して取り組んでくれました。メンバーを選んだり相手を分析したりする作業も、いつも通り進めていきます。選手たちは落ち着いてやってくれています」

 ――長期政権の難しさ
 「自分の言葉やトレーニングが、選手の血となり魂にならなければ意味がありません。昨年の3位という結果からさらにチームを引き上げることができなかったという自覚がある。“お前、それで責任取ったのか”“最後までやれよ”という声もあるのは分かっていますけど、中途半端な気持ちで続けるのではなく、責任を持って身を引くことがサンガに対するリスペクトだと考えています」

 ――就任から一番変わった点は?
 「一つのボールをチームとして追いかける、一つのパスをチームとして成立させるという意識を、選手たちがよく理解してくれています。J2で苦しんでいた時の立ち位置から、今見えている景色は確実に違うものになっています。非常に充実した時間を過ごせた」

 ――残り4試合で見せたいものは?
 「退任を決めてから仕事をするのは初めての経験ですが、選手たちは最後まで頑張ろうという気持ちでやってくれています。ここからはサンガらしく、この5年半で積み上げてきたもので勝負したい。スタジアムに来てくれる方々に恥ずかしくない試合を見せたい」

 ――来季以降については?
 「興味を持ってくれているチームがあるとは聞いています。でも今回の退任とは全く別の話です。自分が何をすべきか、少し時間をかけて考えたいと思っています」

 ――サポーターへ
 「勝ち点3をお届けするべく、最後まで選手と一緒に戦います。一つでも順位を上げるために戦う。残り4試合のうち3試合がホーム。ぜひスタジアムで応援をよろしくお願いします」

 浮き彫りになったのは長期政権の難しさと苦渋の決断。そして京都に関わる全ての人への感謝だった。チョウ貴裁監督には浦和から来季監督就任の正式オファーが届いている。

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