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中村俊輔氏 育成年代に必要な要素 「サッカーへの理解力」「挫折跳ね返す精神力」「指導者との積極対話」

[ 2025年10月28日 05:00 ]

97年、桐光学園時代の中村俊輔氏
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 【月刊中村俊輔 10月号】Jリーグを経由せずに10代で海外移籍を選ぶ選手も珍しくなくなった昨今の日本サッカー界。11月3日開幕のU―17W杯カタール大会も控える中、10代で何度も挫折を味わった横浜FCの中村俊輔コーチ(47)にとって育成年代に必要な要素とは何か。自身の経験を踏まえて語り尽くした。(取材・構成 垣内 一之)

 運動能力が急速に発達し、サッカーに必要なあらゆるスキルの獲得に最適な時期として位置づけられる10~12歳は、「ゴールデンエージ」と言われている。

 身長や身体能力など成長具合には個人差があるものの、俊輔氏はだからこそ「そのときにいかに下積みができているかだと思う。身に付けないといけないことは各年代にあるけど、中2~3、高1といったU―17世代でも、やっておくべきことはいっぱいある気はする」と指摘する。

 では、具体的には何が必要か。「例えばサッカーの理解力。ひとくくりで説明するのは難しいけど、いろんなシチュエーションでの判断力は大事になってくる。戦術への理解度も、今の時代なら決して遅くはないと思う。ゲームの判断力とか、大人になってからでは身に付かないこともあるからね」

 精神的にも成長する年代とあって、メンタル面での鍛錬も不可欠という。「壁にぶち当たっても、試合に負けても、立ち直れるリバウンドメンタリティーは、この年代でも十分に身に付く。自分で判断して、自分で考えてできるようになるし、なっていかないといけない。S級(ライセンス講習会)では、そういった選手をクリエーティブな選手と言っているしね」

 横浜Mユースに昇格できなかった俊輔氏も、育成年代で大きな挫折を味わい、その悔しさをバネに桐光学園高時代での成長につなげた経験を持つ。「自分はその年代、体が小さかった。だから相手のボディーコンタクトを受けないようにどうしたらいいか、相手の逆を取るにはどうすればいいか、ポジショニングを考えたり、キックフェイントとかを覚えたり、凄く考えていた。うまくいかなかったけど、一番もがいたのは中2、中3だったね」

 そういった積み重ねが、プロ入りしてからも大きく生きたようだ。「体は細かったけど、元々判断力とか駆け引き、相手の逆をつくとかは身に付いていた。だから、練習も人一倍やったけど、フィジカルがついてきたら、(プロでも)急に楽になった」

 こうして日本を代表する選手にまで成長した俊輔氏だが、指導者となった今、育成年代でやっておけば良かったこともあると言う。
 「自分を自分でコーディネートする力は大事だけど、指導者ともっと積極的に話していたら、あんなに苦しまずに、もっとポジティブにトレーニングできたのかもね」

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