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伊東純也 性加害疑惑報道受け結局離脱 いったん保留も二転三転 「純也と戦いたい」決定覆した“糾弾”

[ 2024年2月3日 04:30 ]

選手を集めて話をする森保監督(撮影・西海健太郎)
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 日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長(66)は2日、都内で緊急会見を行い、性加害疑惑が報じられたMF伊東純也(30=スタッド・ランス)がアジア杯に臨んでいる日本代表から離脱すると改めて発表した。1日に離脱を発表した後、チームに残すことも検討するとして離脱の判断を保留したが、準々決勝のイラン戦前日に各方面と議論を重ねた結果、総合的な判断で再び対応が覆った。

 二転三転した末、結論は結局、離脱だった。都内で行われた緊急会見。予定より1時間近く遅れて会見場に現れた田嶋会長は冒頭で「大変お騒がせしてしまったことをおわび申し上げます」と謝罪。続けて「森保監督とも相談した結果、伊東選手はサムライブルーから離脱することになった」と発表した。

 性加害疑惑が報じられたのは1月31日。JFAは一夜明けた1日に「本人の心身のコンディションを考慮した結果」とし、離脱を発表した。だがその約7時間後に訂正。現地で緊急対応した山本昌邦ナショナルチームダイレクターによると、選手が「純也と一緒に戦いたい」と熱く訴えたことから、森保監督らと話し合いを持ち、田嶋会長に相談した上で「残す方向で改めて調整する」と判断を保留したという。だが、関係者によると、実際は離脱を決めたことに対して選手が山本氏を糾弾したことがきっかけだったという。

 伊東の代理人弁護士が性加害はなかったとして逆告訴したが、反響はあまりにも大きかった。代表スポンサーのクレディセゾンが伊東の起用をやめるなど、スポンサー筋にまで影響が及び、田嶋会長はこの日、各方面への対応に追われた。午前中からマーケティングやJFA専任弁護士らと何度も協議を重ねた結果、「パートナー(スポンサー)へ配慮をしたのも事実です」と認め、チームへのマイナス影響なども含め「お騒がせしていることだとかそういうことも含めて、総合的に判断した」と最終結論を下した。

 翌日にイラン戦を控える中で、日本協会のガバナンス自体も疑問視されかねないドタバタ劇。田嶋会長は「森保監督もマーケティングや弁護士の方たちの判断は尊重すると言ってくれた」と強調し、「今の選手たちは本当にプロフェッショナル。しっかりと切り替えて、明日の試合に臨んでくれると信じています」と、自らに言い聞かすように語った。

 ≪Sランス合流へ、地元メディア報道≫伊東の日本代表離脱を海外メディアも速報した。AP通信は東京発、ロイター通信はドーハ発で、いずれも伊東に対する刑事告訴が受理された経緯や伊東側が虚偽告訴容疑で逆に告訴状を提出した点などに言及。また、フランス紙レキップは伊東がスタッド・ランスに合流するためにフランスに向かうと速報。一方で4日のトゥールーズ戦に出場するとは考えられないと指摘した。

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