×

【Jトピ~データで読み解く】支配率低いチームがJ1上位に W杯から続く逆転現象

[ 2023年4月12日 04:41 ]

J1平均支配率
Photo By スポニチ

 昨年のW杯カタール大会では、ドイツとスペインを破った日本を筆頭に、ボール保持率(支配率)の低いチームの奮闘が目立った。今季のJ1でも同じように、チーム順位と支配率が反比例する現象が起きている。

 横のパス主体で相手守備を崩すポゼッション志向か、縦のパスで裏を狙うカウンター志向か。サッカーの戦術は、おおむね2つの方向性に分けられる。前者の方がパスの手数や時間がかかる分だけ、支配率は高くなる。

 今季ここまでの支配率トップはチーム順位が13位の川崎Fで57・3%、2番目は未勝利で最下位の横浜FCで56・4%。支配率最低は2位の名古屋で44・5%、2番目に低いのは3位タイの福岡で45・1%、首位の神戸も支配率は15番目の47・2%。チーム順位と支配率に、逆の相関が浮かび上がる。

 昨季J1優勝の横浜は支配率57・9%がトップ、シュート数と得点も最多、かつ被シュートや失点を大きく上回った。だが今季は、支配率上位の川崎Fや横浜FCは被シュートの方が多く、支配率下位の名古屋や福岡でシュートが多いという逆転現象が起きている。

 名古屋の強みは、7試合でわずか2失点の堅守にある。被シュートはほぼ平均値の65本で、支配率からいえば相対的に少なく、同時に被決定率も圧倒的に低い。MF稲垣祥やDF中谷進之介らが決定的場面を減らし、最後方には驚異のセーブ率91・7%を誇るGKランゲラックが控える。近年のJ1を制してきたポゼッション型のチームを寄せ付けない、守備総合力の高さを発揮している。(データ提供・データスタジアム)

続きを表示

2023年4月12日のニュース