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クロアチアがモロッコ下し3位 37歳モドリッチが攻守にけん引、有終メダル

[ 2022年12月18日 01:54 ]

FIFA W杯カタール大会3位決定戦   クロアチア2ー1モロッコ ( 2022年12月17日    ハリファ国際競技場 )

<クロアチア・モロッコ>前半、ゴールを決めたオルシッチ(左から4人目)を祝福するモドリッチ(同3人目)、グバルディオル(同2人目)らクロアチアイレブン(撮影・小海途 良幹)
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 サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会は17日(日本時間18日未明)に3位決定戦が行われ、クロアチアがモロッコに2―1で勝利し、98年フランス大会以来2度目の「銅メダル」を獲得。今大会が“最後のW杯”と噂される主将のMFルカ・モドリッチ(37=レアル・マドリード)は、14年ブラジル大会から17試合連続の先発出場を飾り勝利に貢献した。

 前回大会は敗れて終わったが、今大会は勝って決戦の地カタールを去る。赤いユニホームを着たモロッコのサポーターが会場を埋め、相手がボールを持てば大歓声が起き、少しでもクロアチアに有利な展開だとブーイングや指笛が鳴り響く。まるでアウェーのような雰囲気の中、自分たちを見失わずに「3位」という勲章を勝ち取った。

 「最大限の力を出したい。モロッコは大きなサプライズを起こしてきた相手だ。(モロッコと対戦した)1次リーグ初戦より難しい試合になる」。ダリッチ監督の予想どおり、高い強度と運動量、足下の技術を兼ね備えてアフリカ勢初の4強入りを果たした“アトラスの獅子”に苦戦を強いられた。

 ただ、クロアチアはしたたかだった。まずは前半7分、FKから先制する。キッカーの位置に立ったMFモドリッチが助走をとったが蹴らずに相手のリズムをズラすと、ゴールから離れるようなボールを供給。外側に走りながらFWペリシッチが体をひねりながら中央に折り返し、フリーになったDFグバルディオルが飛び込んで頭で豪快にゴールネットを揺らした。

 指揮官はモロッコについて「4年前の自分たちに似ている。誰もここまで到達するなんて考えていなかったはずだ」と強調していた。相手をリスペクトしているからこそ、1―1に追いつかれても慌てない。同42分、中央から右サイドにボールを回すと、最後はFWオルシッチ。右足から放たれたボールは必死に腕を伸ばした相手GKを越え、ポストに当たってゴールに吸い込まれた。

 主将のMFモドリッチは現在37歳。DFロブレンは33歳、MFブロゾビッチは30歳、FWペリシッチは33歳、FWクラマリッチは31歳と準優勝した18年ロシア大会からチームの主軸となった選手たちの高齢化が進む。しかし、DFグバルディオルを筆頭に若い芽も確実に育っている。2大会連続で7試合を戦い、今大会で得た3位という経験は次世代の担い手たちをより大きくするはずだ。

 クロアチアはW杯に初出場した98年フランス大会でオランダに勝ったのに続き、24年ぶり2度目の3位決定戦で再び勝利を収めた。W杯の3位決定戦で負けなしの2連勝は、ポーランドが74年西ドイツ大会と82年スペイン大会でそれぞれブラジルとフランスに勝って以来、史上2チーム目となった。

▽過去のW杯3位決定戦
30年 開催なし
34年 ドイツ 3―2 オーストリア
38年 ブラジル 4―2 スウェーデン
50年 開催なし(決勝リーグ方式)
54年 オーストリア 3―1 ウルグアイ
58年 フランス 6―3 西ドイツ
62年 チ リ 1―0 ユーゴスラビア
66年 ポルトガル 2―1 ソ 連
70年 西ドイツ 1―0 ウルグアイ
74年 ポーランド 1―0 ブラジル
78年 ブラジル 2―1 イタリア
82年 ポーランド 3―2 フランス
86年 フランス 4延長2 ベルギー
90年 イタリア 2―1 イングランド
94年 スウェーデン 4―0 ブルガリア
98年 クロアチア 2―1 オランダ
02年 トルコ 3―2 韓 国
06年 ドイツ 3―1 ポルトガル
10年 ドイツ 3―2 ウルグアイ
14年 オランダ 3―0 ブラジル
18年 ベルギー 2―0 イングランド

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