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モロッコの堅守象徴するGKブヌ 有終の美へ全力

[ 2022年12月17日 05:05 ]

FIFAワールドカップカタール大会

モロッコ代表のGKブヌ(ゲッティ=共同)
Photo By ゲッティ=共同

 【Today's CHECK 3位決定戦】快進撃をアフリカ勢初の4強で終わらせるか、さらに3位の表彰台まで引っ張り上げるか…。モロッコのGKヤシヌ・ブヌ(31)は17日に行われるクロアチアとの3位決定戦に向け「我々にはこれまでの試合と同様、真剣に臨む試合がまだある」と意気込みを語った。

 仮に4位で終わったとしても、これまでの戦いぶりが否定されるわけではないが、最後は勝って終わりたい。「このチームは強豪と競えることを示してきた」と手応えを感じ取ってきただけに、なおさら結果にこだわる。

 延長0―0の末にスペインを退けた決勝トーナメント1回戦。PK戦で2本を止めて英雄になった。マン・オブ・ザ・マッチに選ばれても「感覚や運」と冷静だったが、シュートストップには定評がある。所属のスペイン1部セビリアでは19~20年に欧州リーグ優勝に貢献。昨季はRマドリードのベルギー代表クルトワらを抑え、リーグ戦で1試合の平均失点が最少のGKに贈られるサモラ賞を受賞した。今大会もフランスとの準決勝で2点を失ったとはいえ、それまではオウンゴールによる1失点のみという驚異的な堅守をピッチの最後方から支えた。

 欧州のメディアではW杯後の負傷で今季絶望となったドイツ代表ノイアーの代役としてBミュンヘンが獲得を狙っていると報じられるなど移籍市場での存在感も高まっている。

 「我々にはいいプレーをする責任がある。モロッコの子供たちの手本になるように」とブヌ。開催の意義が問われる3位決定戦だが、全力プレーで臨む。

 ◇ヤシヌ・ブヌ 1991年4月5日生まれ、カナダ・モントリオール出身の31歳。3歳で両親の母国モロッコに移住し、12年にウィダード・カサブランカからAマドリードに移籍。19年夏にセビリアに期限付きで加入し、翌20年に完全移籍。国際Aマッチ出場51試合。1メートル90、78キロ。

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