J2新潟「素早く背後取ってゴール奪う」目的が強い共通認識に
【元アルビ・梅山チェック 20日新潟1―0熊本】7月のベストゴールと監督賞を獲得するなど、勢いのある5位熊本をホームに迎えた一戦。試合内容の前にまず注目したのは、これまでの双方のチーム作り。ボールを大切につなぎながら相手の背後を狙う。失った瞬間にその場で囲い込み、すぐに奪い返す切り替えの速さ。待ち構える受け身の守備をしない。4―4―2や3―4―3などのポジション(システム)を表す数字に捉われない、など両チームの共通点は多い。
一方で大きく違うのはこの日、新潟は前節からスタメンを5人変えたのに対し、熊本は1人。この傾向はこの試合に限ったことではない。多くの選手を使いながら戦う新潟と、同じメンバーで戦う熊本という構図は、チーム作りに絶対的なメソッドはないことを示唆している。
さて、試合は予想通り、新潟がGK小島も含めて丁寧にボールをつなぎながら前進しようとするのに対し、熊本はボール保持者とその受け手に対して前線から連動して直線的にプレッシャーをかけてきた。それだけ迷いなく強いプレッシャーをかけられるのは、新潟のビルドアップ時の各選手の立ち位置を分析済みだからだろう。
逆に新潟は誰が出てもチームとして高い機能が発揮される根拠の一端(ポジショニング)を示しているとも言える。序盤はいつものように簡単に相手陣内に侵入することはできなかったが、徐々に高木を含めた前線の選手が高い位置にとどまり相手最終ラインを上げさせないことで熊本の前線と最終ラインの間にスペースを作り、そこを前進の起点にすることができた。
しかし、いつもなら60%近いボール保持率がこの日は50%。熊本のタッチ数の少ないパスワークや強度の高い守備に対して、新潟的には苦戦したと言える。ただ、ともに引くことなく攻め合うチーム同士の戦いは、順位や昇降格を超えた“サッカー”として素晴らしかった。
このハイレベルなサッカーを決定づけたのは、やはり切り替えの速さと精度であった。前半18分。中盤で高木の「2度追い」からこぼれたボールを高が「ダイレクト」で谷口へ。谷口は広げてあったDFラインの前のスペースで受けると中央に向かってドリブルすることで相手を中央に集結させ、サイドから背後にスプリントしてきた小見へスルーパス。しっかりとコースに流し込んだ小見のシュートもさることながら、高木、高、谷口と直接関わった全員が躊躇(ちゅうちょ)なくベストな選択をしたことがゴールにつながった。 前節・栃木戦の2ゴールも「パスで翻弄(ほんろう)」してではなく「奪って素早く」ゴールを奪っている。ボール保持の高さが注目される新潟だが、目的は「素早く背後を取ってゴールを奪うこと」であると、全員が強く認識している証明と言えるだろう。
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