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神戸・槙野 イニエスタのクロスに同点ヘッド弾 古巣・浦和指揮官も称賛「やっぱりお前はストライカー」

[ 2022年2月24日 05:30 ]

明治安田生命J1リーグ第9節   神戸2ー2浦和 ( 2022年2月23日    埼玉ス )

<浦和・神戸>後半、ゴールを決め喜ぶ神戸・槙野(撮影・西海 健太郎)
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 ACL出場チームによる2試合が行われ、神戸がアウェーで浦和に2―2で引き分けた。今季加入した元日本代表DF槙野智章(34)が1―2の後半42分に同点弾。今季初出場のMFアンドレス・イニエスタ(37)からのクロスを頭でたたき込み、昨季まで10年在籍した古巣相手に勝ち点1をもぎ取った。

 槙野はやっぱり槙野だった。ユニホームが替わっても勝負強さは変わらない。1点を追う土壇場の後半42分。「アンドレスと目があった。5分あれば得点できる自信はあった」。前線に上がる。巧みに相手DFのマークを外し、今季初出場となったイニエスタのクロスに飛び込む。同点ヘッドが盟友のGK西川の脇を抜けた。

 スケジュール帳を見て「今か今か」と待ち続けた埼玉スタジアムへの帰還。バスに乗れば車窓の眺めに「やっぱり大好きな町並みだな…」と漏らした。だが感傷に浸ったのも一瞬。ピッチでは闘争心に火をつけた。体を張った守備で昨季までの本拠に何度もため息を誘った。最後は機を見て前線へ。“DFW”の本領を発揮した。

 「やっぱりお前はストライカーだ。嫌な入り方をする」。試合後、抱擁をかわした敵将ロドリゲス監督から言われた。昨季も類いまれな得点力を見込まれ、FW起用されたことがある。打診を受けた後、居残りでFWの動きを反復する槙野の姿があった。DFながらシュート練習の量はリーグで3本の指に入ると自負する。練習はうそをつかなかった。

 浦和から契約満了の通告を受けたのが昨年11月5日。「お祭り男」が引退も考えるほど憔悴(しょうすい)し、退団あいさつで号泣したのが同27日の埼スタだった。これ以上ない“凱旋”となった槙野は「よく知るサポーター、仲間に元気な姿を見せられて良かった」。終わってみれば、全部持っていった。次戦は中2日でホーム開幕の福岡戦。神戸での槙野劇場はまだ始まったばかりだ。 

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