日本初女子プロリーグ「WEリーグ」11クラブ選出 新設の大宮、初代監督に佐々木則夫氏浮上
来年9月に開幕する日本初のサッカー女子プロリーグ「WEリーグ」は15日、初年度の参入クラブとして当初の予定を上回る11クラブを発表した。男子でJ2の大宮は、なでしこリーグ2部のFC十文字(埼玉県新座市など)との協力態勢で女子チームを新設すると発表した。初代監督には前なでしこジャパン監督の佐々木則夫氏(62)が浮上。11年女子W杯で日本を世界一に導いた名将が代表監督退任後初の指揮を執る可能性が出てきた。
歓喜の女子W杯制覇から9年。なでしこを世界の頂点に導いた佐々木氏が、新設の大宮で指揮を執る可能性が浮上した。クラブ内で初代監督候補の一人として検討されており、オンラインで行われた女子チーム新設会見で、佐々木氏は「皆さんがぜひ、トップチームでやってほしいというご要望があれば、家族の了承を得て実施することもあるかも」と否定はしなかった。
16年リオ五輪アジア最終予選を最後に代表監督を退任後、大宮のトータルアドバイザーを務めてきた。クラブのスクールを指導していた際、少女に「私は将来、大宮のユニホームを着れないの?」と聞かれたという。これまでも、女子トップチーム新設の要望が多く、WEリーグの発足を機に乗り出した。
16年4月には十文字学園の副学長にも就任。同学園を母体に、なでしこ2部で活動するFC十文字のスーパーバイザーとして運営面をサポートしてきた実績がある。森正志代表は「十文字さんと相談しながらできれば」と、佐々木氏の助言を受けながら協力態勢で土台をつくっていく。
ホームタウンとなる埼玉県からは、3クラブが選出された。佐々木氏は「お隣の赤いチーム(浦和)に劣らないよう頑張りたい」と笑みを浮かべ、大きな青写真を描いていた。
▼日テレDF岩清水梓 (女子プロリーグの)初代女王はベレーザが獲りたい。自分もその気持ちを強く持ち、ママさんプロリーガーの1人目として、モチベーション高く頑張りたい。
▼INAC神戸安本卓史社長 初代チャンピオンを目指して頑張りたい。女子サッカーの裾野を広げていきたい。
【WEリーグアラカルト】
☆プロ契約 WEリーグでは1チーム15人以上とのプロ契約(A契約5人、B・C契約10人以上)が義務。B・C契約の最低年俸は270万円に設定している。現在のなでしこリーグではプロ契約とアマチュアが混在。大半は所属先などで仕事をし、社員としての給料をもらいながら活動している。
☆スタジアム 5000人以上収容のスタジアム確保が義務。昨季なでしこ1部の平均入場者数は約1200人。WEリーグでは平均5000人を目標としており、観戦環境の整備が必須だった。
☆スタッフ 3年以内に役職員の50%以上を女性、役員の最低1人を女性とし、監督を含めたコーチングスタッフを最低1人は女性にしなくてはいけない。なでしこリーグ32クラブのうち、女性監督はわずか4人で、S級ライセンスを持つのは2人のみ。
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