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鹿島 セルジーニョ千金弾で“大逆転”執念△!ACL初決勝進出

[ 2018年10月25日 05:30 ]

アジア・チャンピオンズリーグ準決勝第2戦   鹿島3―3水原 ( 2018年10月24日    韓国・水原 )

<鹿島・水原>後半、同点ゴールを決め、喜ぶ鹿島・セルジーニョ(左端
Photo By 共同

 鹿島が敵地で水原(韓国)に3―3で引き分け、2戦合計6―5とし、初の決勝進出を決めた。前半に1点を先制後、後半に3失点して敗退のピンチを迎えたが、後半19分にDF西大伍(31)、同37分にはFWセルジーニョ(23)のゴールで追いつき、クラブ史上初となる悲願のタイトルへ前進した。日本勢としては昨年の浦和に続く2年連続の決勝進出。ペルセポリス(イラン)との決勝は、11月3日にホーム、10日に敵地で対戦する。

 大逆転劇、アゲインだ。タイトルに懸ける執念が、決勝への道を切り開いた。堅守を誇ってきた鹿島が、1―0の後半7分から立て続けに3失点。だが、背水の陣に追い込まれてからが、試合のハイライトだった。「選手の一体感が、相手の水原さんを上回った」。大岩監督は、ドラマのような試合をそう表現した。

 気温12度。真冬のような韓国で熱戦の火ぶたが切られた。前半25分にFKをDF山本が頭で先制するまでは完璧な出来。ところが後半。身長1メートル91の朴基棟を投入した水原は、狙いをシンプルなロングボールに変える。対応できない間に2失点。さらに復帰明けの昌子が振り切られて10分弱で3失点を喫した。「ハッハ――」。スタジアムDJの笑い声が、夜空に響いた。

 その時だった。ミスを引きずるような様子の昌子に年下のFW鈴木が、ゲーム主将の立場を思い出させるように一喝。喜ぶ水原選手らの傍らで全員が円になった。ロングキックを蹴るボール保持者に寄せるなど細かい守備面の修正、そして「1点を確実に取ろう」と団結。徐々に形勢を立て直すと、後半19分にDF西が、同37分にはFWセルジーニョがACL4試合連続ゴールを決めた。0―2から逆転した第1戦に続く、大逆転劇だった。

 国内19冠の鹿島が唯一手にしていないタイトル。昨季は戦力を大幅補強しながら16強で阻まれた。クラブ創設時からの願いが、2年越しのプラン完遂が、目前だ。決勝の相手はイランのペルセポリス。西が「いろんな人の思いを背負って、感じて、楽しみたい」と言えば「(敵地の本拠地は)10万人(収容)なんですよね?たまんない」と鈴木。日本一タイトルの似合うクラブがついに悲願に挑む。

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