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森保監督、王様はいらない!22年カタールへ新生A代表始動

[ 2018年9月4日 05:30 ]

就任後初の合宿を開始し、イレブンとランニングをする森保監督(撮影・西尾 大助)
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 王様はいらない!新生日本代表は一部の欧州組を除く19人が3日に集結。7日の初陣チリ戦(札幌)、11日のコスタリカ戦(大阪)に向けた合宿を札幌市内で開始した。森保一新監督(50)は「フォア・ザ・チーム」の精神と固定しないシステムを新たなカラーに定め、来年1月のアジア杯(UAE)に向けたサバイバルをスタートさせた。

 新たなカラーは徹底した「フォア・ザ・チーム」だった。北の大地で始動した森保ジャパン。練習の冒頭、円陣の中央に立った森保監督は言った。「チームのため、仲間のために走ってほしい。組織的に日本人の良さで戦った上で、個々のスペシャルな部分を発揮してほしい」。縁の下の力持ちを地で行った選手時代そのものの所信表明だった。

 「王様」はいらない。これはコーチとして同行したW杯ロシア大会でも学び、実感したものだ。一丸となり組織として戦うとき、日本の強さは発揮される。来年1月のアジア杯に向けて10、11月には今回、見送った欧州の主力勢も招集する方針を明言。だが、サバイバルは選考の過程で終わり。招集後は競争より協調を重視する。

 システムも「王様」には頼らない。広島時代からベースに持つ3バックも引き出しの一つにすぎない。「ミスマッチ、逆を突くのが現代のサッカー。形は決めていない。柔軟に対応してほしい」。監督を兼任するU―21代表が出場したアジア大会でも、試合中に布陣を変え、柔軟な戦いを見せた。もちろん、王様に特化した編成はしない。

 新生代表は移動バスにも「王様」は不在だった。かつてカズ、中田英、本田らが座ってきた最後尾の左、いわゆるキングシートは空席だった。年長組となり最後列に座っていた槙野も「左側は空席でしたね。むしろドカっと座る若手が出てくるような雰囲気づくりをしたい」と笑う。約40分、リカバリー中心の軽めの練習で終わった初日だが、新たな色が見え始めた。

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2018年9月4日のニュース