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浦和・関根が独2部完全移籍 クラブ慰留に悩みも…原口が後押し

[ 2017年8月7日 05:30 ]

インゴルシュタット移籍について語る関根貴大
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 浦和は6日、MF関根貴大(22)がドイツ2部インゴルシュタットに完全移籍することで合意したと発表した。複数関係者によれば、複数年契約で移籍金は推定1億5000万円。関根は9日のアウェー甲府戦を最後にドイツに渡り、11日のメディカル検査を経て正式契約し、20日のレーゲンスブルク戦でのデビューを目指す。

 正式オファーが届いたのは7月末で、そこから交渉は一気に進んだ。移籍金1億5000万円は関根への期待の大きさを物語る。インゴルシュタットの布陣は浦和と同じ4―3―3。バルプルギス監督には「レッズでやっていることを思い切り出してほしい」と言われているという。即戦力として期待される。

 浦和は現在8位に低迷している。監督交代があり、クラブからは慰留も受け、関根は悩んだ。背中を押してくれたのは浦和OBで尊敬するヘルタのMF原口元気(26)だった。「シンプルにおまえは行きたいのか、行きたくないのか、と。元気君には一番に連絡して後押ししてもらいました」。欧州での活躍が日本代表入りへの近道とも考えた。

 浦和では通算106戦13得点、7月1日の広島戦では「6人抜き弾」を決めた。同15日のドルトムント戦でも存在感を見せて、欧州市場でも一気に話題となった。一方で2得点を決めた20歳の相手FWエムレ・モルには衝撃を受けたという。「こんな選手がいるのか。どんなリーグなのか、興味しかない」。欧州挑戦の願望が膨らんだ。

 9日の甲府戦を最後に10日にドイツへと渡り、12日の練習から合流予定だ。13日のドイツ杯1860ミュンヘン戦は観戦し、照準は20日のレーゲンスブルク戦でのデビュー。昨季まで2年間は1部に属していたインゴルシュタットは今季2部で開幕2戦連続零敗と苦しんでいる。「1年で1部復帰という目標があると思う。自分がどれだけチームを変えられるか。楽しみです」と関根。1メートル67のドリブラーが救世主に名乗りを上げる。

 ▽インゴルシュタット 04年創設。本拠地はミュンヘン近郊のインゴルシュタット。4部からスタートし、06〜07年に3部、08〜09年に2部、15〜16年に1部初昇格。1部2季目の昨季は17位で2部に降格した。前橋育英高出のMF渡辺凌磨が15年からU―23チームに所属し、今年からトップチーム昇格。ホームはアウディ・シュポルトパルク(1万5800人収容)。

 ◆関根 貴大(せきね・たかひろ)1995年(平7)4月19日生まれ、埼玉県鶴ケ島市出身の22歳。下部組織から浦和で育ち、14年にトップ昇格。各年代別の日本代表にも名を連ねて、浦和でもペトロヴィッチ前監督の評価を受け、左右のワイドとして攻撃の中核を担った。15年からの背番号は尊敬する原口元気から継承した「24番」。J1通算106戦13得点。利き足は右。1メートル67、61キロ。

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