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低迷浦和 ついに断、ペトロヴィッチ監督解任 後任は堀コーチ

[ 2017年7月31日 05:30 ]

解任された浦和のペトロヴィッチ監督
Photo By スポニチ

 低迷が続く浦和は30日、成績不振を理由にミハイロ・ペトロヴィッチ監督(59)の解任を発表した。V奪回をノルマに掲げた今季だが、現在9勝2分け9敗の暫定8位。特に総失点36と破綻した守備は改善の兆しが見えず、就任6年目にして“ミシャ政権”は幕を閉じた。後任には堀孝史コーチ(49)が昇格し、来月5日のホームでの大宮戦が初陣となる。

 前夜、緊急の幹部会議は深夜2時すぎまで続いた。アウェーでの札幌戦に敗れた後、さいたま市内に戻った浦和の幹部はペトロヴィッチ監督の去就について議論した。結果は事実上の解任となる契約解除。早朝には指揮官に通達した。淵田敬三社長は「つくった基盤はリスペクトしているが、現状を打破するには新たなチャレンジが必要」と説明した。

 5月末時点で3位と好位置につけていたが、6月以降、8戦6敗と大失速。最大の要因は総失点36と破綻した守備だ。相手陣内まで押し込む超攻撃的なサッカーは膨大なスペースを敵に与えた。守備の修正が急務となったが、それでも練習はミニゲームばかり。山道守彦強化本部長は「改善の兆しが見えなかった。札幌戦を見てここで判断すべき」と話した。

 就任6年目。歴代最長の在任期間も獲得タイトルは昨季ルヴァン杯のみ。広島時代から指導する森脇、槙野、西川らは30代、柏木も29歳。ACLと並行する過酷な日程に選手は消耗した。先発はほぼ固定、若手の出場機会はカップ戦に限定された。補強もオーストラリア代表DFセインズベリー(25)の獲得がかなわず、チーム内には停滞感がまん延していた。

 後任には5年半、ミシャ政権でコーチを務めた堀孝史氏が昇格する。11年10月以来、2度目となるシーズン途中での“リリーフ登板”だ。山道強化本部長は「機は熟した。今季だけとは考えていない」と話す。堀新監督は「(ペトロヴィッチ監督から)私の後はあなたにやってほしいと。自分たちのスタイルは継続させたい」と所信表明。来月5日、大宮とのさいたまダービーから再出発を図る。

 ◆堀 孝史(ほり・たかふみ)1967年(昭42)9月10日生まれ、神奈川県出身の49歳。鎌倉高、明大を経て東芝。91年には日本代表選出。92〜98年浦和、99年から平塚(現J2湘南)でプレー。01年引退後は指導者に。浦和ユース監督時代の08年全日本ユース選手権で初優勝。浦和コーチだった11年10月、当時のゼリコ・ペトロヴィッチ監督の解任を受け、監督に昇格し5試合指揮。12年から再び浦和のコーチを務めた。

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