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駒沢で駒大高2発快幕!“地元・東京の利”で初戦突破

[ 2015年12月31日 05:30 ]

<駒大高・阪南大高>前半28分、深見(中央)が競り合いながら先制ゴールを決める

第94回全国高校サッカー第1日 駒大高2―1阪南大高

(12月30日 駒沢)
 開会式に引き続いて行われた開幕試合で、駒大高(東京B)が阪南大高(大阪)を2―1で破った。前半28分にFW深見侑生主将(3年)の今大会1号ゴールで先制すると、同30分にはMF竹上有祥(なおや、同)が追加点。同校から車で約10分の地元・駒沢陸上競技場で白星スタートを切った。31日は1回戦の残り15試合が行われる。

 “ホーム”の大声援を力に変え、駒大高が快勝した。口火を切ったのは主将の深見だ。前半28分、右サイドを突破した栗原のパスを受け、左足でシュート。一度は相手GKに阻まれたが、こぼれ球を左足で押し込んで先制点をもたらした。背番号10はチームカラーの赤に染まった応援席の下へ駆け出し、“もっと!”と言わんばかりに1万4016人の観衆をあおった。その2分後には竹上が追加点。前半で勝負を決めた。

 「栗原からいいパスが来た。自分のところにこぼれてきて気持ちで押し込んだという感じ。チームに感謝したい」

 後半16分には、負傷した高橋に代わって「高1以来」という右サイドバックに入ったが、正確なクロスを供給するなど無難にプレー。「これまでGK以外全部やっている」という万能ぶりを発揮して勝利に貢献し「ここ(駒沢陸上競技場)では全然やったことなかったけど、ホームだったんで(勝てて)よかったです」と笑みを浮かべた。

 中学時代はFC東京U―15深川でプレーしたが、ユース昇格を果たせずに駒大高へ進学。入学当初は「上から2番目のグループ」に抜てきされたが、気の緩みから一番下の練習カテゴリーに転落したこともある。それでも最終学年で初めてトップチーム入りを果たし念願の全国切符をつかんだ。中学時代の仲間が多数所属するFC東京U―18は、11月のJユース選手権で全国4強入りするなど奮闘。旧友の活躍に刺激を受け「あいつらも全国で頑張っていたので自分もこの全国大会で(上位に)上がっていければ」と誓う。

 今季のチームは下級生主体で、この日は先発11人で3年生は4人だけ。「3年生はプレーでも私生活でも引っ張れず、ダブルパンチで怒られ続けていた」(深見)が、この日は3年生が全得点を挙げ、大野監督も「きれいな形じゃなくても決めてくれて、感極まった」と目を細めた。前回出場の10年大会は初出場ながら大津(熊本)、星稜(石川)を連破して16強入り。5年前に続く旋風再現へ、赤黒軍団が一歩を踏み出した。

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