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浅野、J新人王受賞決定!クラブW杯で世界に快足アピール

[ 2015年12月9日 05:30 ]

リラックスムードで練習をこなす広島FW浅野

 3年ぶりの日本開催となるクラブW杯は10日に開幕し、Jリーグ王者の広島は初戦でオセアニア王者のオークランド(ニュージーランド)と対戦する。8日は横浜市内で約1時間半の練習を行った。途中出場が濃厚なFW浅野拓磨(21)は、Jリーグで最も活躍した若手選手に贈られるベストヤングプレーヤー賞を初受賞することが決定。持ち味のスピードを生かしたプレーで、世界舞台でも暴れる。

 夢舞台へ弾みをつけるタイトルだ。横浜入り後初の練習で浅野は1本目の紅白戦こそ控え組だったが、2、3本目は主力組に入って精力的にプレー。練習後、ベストヤングプレーヤー賞の受賞を知らされると、穏やかな笑みを浮かべた。

 「1年目からその賞は目標にしてやってきたけど2年間獲れなくて、僕と同世代の選手が獲っているのを見て凄く悔しい気持ちになった。今年こそ獲りたいと思っていたので、目標にしていたものを獲れて凄くうれしく思います」

 Jリーグの新人王にあたる同賞は、13年には南野(C大阪、現ザルツブルク)、14年にはカイオ(鹿島)が受賞。一方で、浅野は2年連続無得点に終わった。だが3年目の今季は4月18日のFC東京戦でリーグ初得点を決めて勢いに乗り、32試合8得点とブレーク。今季リーグ戦は出場した32試合のうち30試合が途中出場で、8得点は全て途中出場によるものだ。G大阪とのチャンピオンシップ決勝第2戦でも途中出場で同点弾を決め、2年ぶりの年間優勝に大きく貢献。それでも、A代表での活躍を目標に掲げる21歳は「うれしいけど終わったこと。さらなる高みを目指して頑張りたい」とどこまでも貪欲だ。

 広島がクラブW杯に出場した12年、四日市中央工高3年だった浅野は自宅でテレビ観戦し「いつかこのピッチに立ち、世界を肌で感じたい」と憧れた。今度は浅野が世界を驚かせる番だ。「世界で活躍できる選手への第一歩として、チャンスが巡ってきている。このチャンスを無駄にしないように、しっかり100%で臨みたい」。若きスピードスターが、世界にその名を知らしめる。

 ▽ベストヤングプレーヤー賞 選出基準は(1)J1リーグ戦で半分以上の試合出場(2)その年の4月2日時点で21歳以下(3)過去受賞者は対象外(4)2種登録、特別強化選手は対象。10年から現在の選出基準になり、「新人王」から現名称となった。以降の受賞者(所属は当時)は10年宇佐美(G大阪)11年酒井宏(柏)12年柴崎(鹿島)13年南野(C大阪)14年カイオ(鹿島)。

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