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武藤「点取っていかないと」執念の膝V弾 エースの仕事2発!

[ 2015年5月21日 05:30 ]

<FC東京・甲府>前半、ゴールを決めガッツポーズするFC東京・武藤

ナビスコ杯予選リーグ第5節 FC東京2―1甲府

(5月20日 味スタ)
 ナビスコ杯予選リーグ第5節が各地で行われ、A組のFC東京はホームで甲府を2―1で破り、勝ち点10で首位を守った。日本代表FW武藤嘉紀(22)が前半41分に左ボレーで先制点を決め、1―1の後半ロスタイムに決勝弾を決めた。B組首位の名古屋はFW小屋松知哉(20)の得点などで清水に2―1で逆転勝ちし、同組2位以内が確定して準々決勝進出を決めた。
【試合結果 予選リーグ順位表】

 執念が実った。後半ロスタイムだ。DF太田の左サイドのFKをFW林がニアでヘディング。ファーに流れたボールに反応したのがFW武藤だった。まず左足でシュートし、GKがはじいたところを最後は膝で押し込んだ。オフサイドにも見えるだけに「ラッキーなゴール」と振り返ったが、最後まで諦めない気持ちが勝利につながった。

 先制点も研ぎ澄まされた嗅覚で奪った。右サイドで得たFK。早いリスタートからDF森重が「狙い通り速くて落ちるボール」と振り返った正確無比な右クロスを送ると、ファーサイドで待ち受けていたのが武藤だった。「ニアに人が密集していた」と見るや、素早くポジションを移し、最後は左足のダイレクトボレーで逆サイドのネットに突き刺した。今季3度目のマルチ弾で公式戦10点目。「一瞬の判断でファーに流れて取れるのは、FWらしくなってきた」と納得の表情を見せた。

 勝てばリーグ暫定首位だった16日の敵地・浦和戦は、1―4の完敗だった。武藤は右膝と腰に問題を抱え、12日の日本代表候補合宿で再び右膝を強打しながらも出場したが不発に終わった。一切言い訳はしなかったが「この試合で流れを変えたかった」と強い気持ちでナビスコ杯に臨んでいた。18日の練習中には右ふくらはぎを痛めたが、きっちりエースの仕事をやってのけた。

 マインツ移籍が秒読みとなる中、中2日で23日のリーグ名古屋戦を迎える。「チームを優勝させるのが一番。しっかり点を取っていかないと」。今度はリーグ戦の連敗を止めるゴールを決める。

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